【HQ!!】稲荷崎の護り神② (ページ32)

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3セット目得点は13-12で稲荷崎がリード。
続くラリーも双子速攻マイナステンポ裏で稲荷崎が点を取る。

『はっはは！すごいやん！双子ノリノリやん！』

尾「ほんまやな」

『ええなー、あれやりたいなぁ。俺とアランもなんかやる？』

尾「今度な。今度」

一ノ瀬は楽しそうに笑っている。

―試合は進み日向のサーブ。
侑は銀島にトスを出すもブロックにつかまる。
一ノ瀬はそのボールをレシーブしようと回り込むも侑の「優くーん！」という声ですべてを察し1歩下がる。

そして侑は治にダイレクトトス。
しかし月島も読んでいたかのようにブロックに入ると治はセットされたボールを再び尾白にセットする。

『うはッ！治やりよった！』

尾白のスパイクは決まったと思っていたが目の前には日向の姿。

一ノ瀬は悟った。
これはあかんやつやと。

鵜「いけ！ブレイクだ！！」

たった1点。
でもこれを取られたら流れをもっていかれる。

監「死守やー！！！」

東峰の強烈なスパイクを一ノ瀬は止める。
そして銀島のスパイクでブロックアウト――

っと思っていたがその先にはまた日向の姿。

日「影山ー！！」

走ってくる日向を見て一ノ瀬は少し笑みを浮かべる。

『(なんやこいつ。めっちゃおもろいやん)』

影山はトスを上げ、田中がスパイクを打つ。
そのボールは尾白の腕に当たりコートの後方へ飛んでいく。

『どぅおりゃ！！！』

一ノ瀬はスライディングをするようにつっこみボールを上げる。

侑「優くんナイス！！」

烏野のチャンスボールとなり再び東峰のスパイク。

「決まった」

誰もがそう思ったが....

月「は？何でそこにいるわけ...？」

『だっしゃあぁ！！』

一ノ瀬がスパイクに飛び込みレシーブをする。
そして角名のスパイクで稲荷崎の得点へ。

≪長いラリーを制したのは稲荷崎だー！！おぉっと？ここで何やらアクシデントか？≫

ピーっと笛が鳴り審判が声をかける。

審「君、大丈夫かい？」

『あ？え...あッ』

一ノ瀬の膝から血が流れており、コートにボタボタと垂れている。

治「さっきの突っ込んだやつ？」

侑「止血せなアカンよな」

『唾つけとけばええわ』

角「そんなわけあるか」

ここでT.Oとなり選手たちは一度ベンチへ戻っていく。