【浦島坂田船】紅一点の日常【歌い手】⑤ (ページ17)

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ある日ページ17

―ある日のオフィス(田島の職場)

後輩「たーさん、今日プリンス来る日らしいっすよ」

『プリンス？』

後輩「ほら！たさーんと仲良しの人！」

『センラ？』

後輩「そう！そう！あ、来た！」

田島がエントランスに目を向けると男性が4人ほど歩いていた。

センラ「おはようございます」

『おはようございます』

センラ「いつもお世話になっております。○○会社の折原と申します」

センラ「○○部長と本日10時のお約束で参りました」

『いつもお世話になっております。○○会社の折原様ですね。少々お待ちください』

田島はセンラを見てニコニコ笑い、内線で予定の確認を行う。

『折原様。担当の者がすぐに来ますのでこちらにかけてお待ちください』

センラ「はい。...田島」

『ん？』

センラ「今日の昼」

『んふふ。了解！プリンス』

センラ「は？プリンス？」

『なんでもないｗ』

センラ「いつもの所で待ち合わせでええ？」

『うん。待ってる』

センラは田島を見つめ優しく微笑む。

男性「折原！ちょっといいかー？」

センラ「はいはい」

『頑張って』

センラ「ん。ほなまたあとでな」

センラは田島に背を向けて歩いていく。

後輩「たーさん」

『ん？』

後輩「お局に気をつけてくださいよ」

『なんで？』

後輩「折原さん、お局のお気に入りらしいっすよ」

『まじで！？...気をつけよ』

後輩「ま！たーさんのことは私が守りますよ！」

『んふふｗありがとう』

センラは田島と後輩がいる受付の方に視線を向ける。

男性「あの子可愛いよな」

センラ「どっち？」

男性「あのショートボブの子！お前と仲良しなんだろ？」

センラ「あぁ、まぁ」

男性「彼氏とかいるんだろうなぁ...連絡先知りてぇ」

センラ「彼氏？...俺、俺」

男性「...俺は信じねぇぞ」

センラ「信じろ、信じろ」

男性「....」

再びセンラが受付を見ると田島と目が合う。
田島は小さくセンラに手を振り、センラも笑いながら手を振り返す。

男性「は！？ガチっぽいやん！やめろよー！」

センラ「ははははｗ」

男性「俺にも手振ってくんねーかな」

センラ「...振らせんように言っておくわ」

男性「ふざけんなよｗｗｗ」

センラ「なんならお前と話さないように言っておくわｗ」

男性「お前の独占欲ｗまじで腹立つｗｗ」