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もしかしたら彼はあの女性の元カレなのかもしれない。
新郎に取られた腹いせで着てきたのだろうか。
まあそんなことはどうだっていいんだ。
そうやって思っててもやっぱり俺の視線は彼に縛られたままで。
気になって気になって仕方ない。
白いスーツを着ているからだとか、1人でカクテルを片手に突っ立ってるからだとかは関係なしに。
ただ純粋に彼が気になるんだ。
俺はトレンチを片手に彼の元へと歩みを進める。
まるで足が勝手に動いてるかのようにごく自然に。
「あの、お客様…」
ぼーっとしてる彼に横から声をかけると彼は顔を顰めてしまって。
「なに、アンタも俺のこのスーツのこと怒りに来たの？あーもう嫌になっちゃう、おにーさんだったら普通元恋人のこと結婚式に呼ぶ？」
すごい早口でまくし立てるように俺に語りかけてくるから、おれはぽかんと呆気に取られてしまって。
え、何この人。あんな雰囲気醸し出してたくせにめっちゃ喋るじゃん。
こんなの雰囲気詐欺もいいところだ。
それに俺の読みは当たってたみたいだし。
「別に怒ったりなどしませんよ、ただお客様のことが気になっただけですので」
そう告げると彼は ふーん と言って俺のつま先から頭のてっぺんまでをまじまじと見つめてきた。
すると俺に一歩近付いて。
「おにーさんもこっち側の人間なの？いい顔してんね、俺気に入ったかも」
彼はにこにこと愛らしい笑顔を浮かべて。
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ふるは(プロフ) - Ymin好きなのでとても幸せな時間をありがとうございます。続きを楽しみにしております。 (2019年3月1日 6時) (
レス) id: df18d22876 (このIDを非表示/違反報告)
anco(プロフ) - はじめまして！「偽りの自分を」が大好きでして...こちらで続きを書かれるとのことなので、もう一度読み返しました！お忙しいと存じますが、続き楽しみにしております！ (2019年2月18日 0時) (レス) id: 11e9c4165d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かすたーどばにら | 作成日時：2019年2月17日 19時
