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「はぁ…好きだったなぁ…」
俺以外に人はいないから、俺が呟いたその言葉は虚しく教室に響いて。
誰の机かももう分からない机に腰掛けたまま、重たい腰は上がらない。
目を閉じてみると今でもあの日のことが蘇る。
俺は入学式がだるくて、終わってすぐに抜け出して昼寝ができる場所を探してたんだ。
丁度いい小さなベンチと大きな桜の木。
桜の木で陰ができていて寝やすそうな良い場所。
ここしかないと思って気持ちよく眠ってたんだ。
何かの気配を感じて、ぱっと目を開けると逆光になりながらもソイツの顔を見てやろうと目を細めると段々と見えてくる顔。
「ねえ、おにーさん可愛いじゃん！髪の毛に桜の花びら付いちゃってるし」
起き上がった俺の頭に手を伸ばして近付いてくるアイツの顔はキラッキラの笑顔で、不覚にもドキドキした。
だってイケメンだし。
俺は元々男しか好きになれなかった。まあ所謂セクシャルマイノリティってやつ。
だから彼女がいる高校生活なんて1ミリ憧れなかったし。
でも、こんなイケメンが友達になったら。
「おにーさんこそイケメンじゃん。どう？俺と友達になってみない？」
可愛い可愛いと言われてきたこの顔。
それに伴って身につけたあざとい仕草。
俺が持ってるその全てを駆使して友達になろうと誘ってみた。
「ふっ、いいよ。俺は山田、下の名前はりょーすけね」
「じゃあやまちゃんだね、おれは伊野尾慧です」
「俺は伊野尾ちゃんって呼ぼっかな」
アイツの笑顔は眩しいくらいに綺麗で。
はじめは顔がタイプだっただけなのに行動もイケメンで、何回もきゅんきゅんさせられて。
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ふるは(プロフ) - Ymin好きなのでとても幸せな時間をありがとうございます。続きを楽しみにしております。 (2019年3月1日 6時) (
レス) id: df18d22876 (このIDを非表示/違反報告)
anco(プロフ) - はじめまして！「偽りの自分を」が大好きでして...こちらで続きを書かれるとのことなので、もう一度読み返しました！お忙しいと存じますが、続き楽しみにしております！ (2019年2月18日 0時) (レス) id: 11e9c4165d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かすたーどばにら | 作成日時：2019年2月17日 19時
