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太宰さんの言葉には、あまり驚かなかった。

「君も、異能力者である自覚はあるんだろう?」
「はい。さっきのが初めての発動でしたけど」

私は転生後、ありがたいことに異能力者になった。それが判明したのは、テロに巻き込まれ、細雪の雪が降ってきた時。私はあの時、自分が異能力者になったこと、その異能力名と効果も、瞬時に本能的に理解した。

すごいよ、あれ。頭の中にブワーッて情報が浮かんできたんだよ。びっくりした。

「どんな異能力なのか、教えてくれるかな?」
にっこりと微笑む太宰さんに私は「はい」と頷く。
「私の異能力は『コピー&ペースト』といって、視界内にいる異能力者の異能を1つコピーすることが出来ます」
つまり、私は谷崎兄妹を見かけた時に無意識のうちにこの異能力を発動し、谷崎君の『細雪』をコピーしていたということだ。

「コピー・・・・・・なるほど」
考え込むように口元に手を当てた太宰さんは、少しの沈黙の後、伏せていた目を上げた。
私に向けられたその瞳は真っ直ぐに私を捕らえて離さない。
私の過去も、深層心理も、全て見抜いているのではと錯覚してしまいそうになる彼の美しい瞳を、私はただ見とれてぼうっと見つめ返すことしか出来なかった。
太宰さんは言った。


「Aちゃん。









  武装探偵社に入る気はないかい?」

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ニコ(プロフ) - ありがとうございます!頑張ります! (2018年9月29日 16時) (レス) id: 3298d86e75 (このIDを非表示/違反報告)
かき氷(プロフ) - ニコさん» はい!コメントは消しておきました!!再新頑張って下さい!!応援してます!! (2018年9月29日 15時) (レス) id: 2d2e894556 (このIDを非表示/違反報告)
ニコ(プロフ) - ご指摘ありがとうございます!フラグ外しました。気づいていなかったので、助かりました。 (2018年9月29日 15時) (レス) id: 3298d86e75 (このIDを非表示/違反報告)
なつ。(プロフ) - 面白いです! でも、オリフラついているので、作成画面で再確認お願いします。 (2018年9月24日 20時) (レス) id: d5d4dc728a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ニコ | 作成日時:2018年9月17日 16時

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