第二符・神とヒトの世界を結ぶ処・弐 ページ2
「ねぇ。あんた、聞いてる?」
「……」
「黙ってんのもいい加減にしなさいよ!」
ぱしん。
3人の女子生徒に囲まれて、私は身動きが取れない。
それに、何かしたわけじゃないのに、右頬を叩かれた。
「私が何かしたなら、謝りますが」
「はぁ? 今更かしこまってんじゃないわよ? あんた、高木君にこの髪やってもらったらしいわね」
「はい、そうですが」
「こんなの――!」
私に先ほどから罵声を浴びせてくる女子生徒が、懐からハサミを取り出した。
殺されるのかしら――。
「何、やってんの?」
ハサミが私の頭に振り下ろされる寸前、つい数分前聞いた声が飛んできた。
「あ、高木、君! ねぇねぇ聞いてよ〜、霊野さんがぁ、いきなり突っかかってきてぇ」
「そういうの、いいから」
「――ぇ」
私はまだ少し痛む頬をさすりながら、制服についた埃を払う。
高木はハサミの女子生徒の、ハサミを持った手を取り、冷たい視線をした。
「えっ、何言ってるの高木君! これは護身用でぇ、」
「全部見てたし。嘘吐くんじゃねぇよ、クソアマ」
―――
「霊野さん、だいじょぶ〜? 俺汚い言葉使ってたらごめーん」
「いえ、平気です」
「平気じゃないくせに〜、その赤くなってるのだって、あいつにやられたんだろ?」
「見てたなら、助けてくれてもいいじゃないですか」
私は、己の修行不足さに心底がっかりした。
この程度のトラブルさえ、予知できなかったなんて――。
―――
「霊野さんっ!?」
最後に、高木の悲痛な叫び声が聞こえた気がした。
気のせいではない、真実だ。
私は、学校の屋上から身を投げた。
―――
またもや急展開ww
許してください。w
幽衣ちゃんは極度のネガティブです。ちょっとした失敗でめっちゃ落ち込むので、今回のは余程落ち込んでいたのでしょう。投身××、してしまいました。
暗い空気ですが、次からは他の人物も出てくるので、多少明るくなるはずです!!
第三符・まだいなくなっちゃ、困るなぁ。→←第一符・神とヒトの世界を結ぶ処
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作者名:NiKo-KiLL | 作成日時:2015年8月28日 0時