生き急ぐ男 ページ21
地下室に響くのは、靴音とその反響音のみ。一つは足取り軽く、一つは規則正しい、落ち着いた音を立てている。
その二つの足音が止まり、反響が微かに余韻を残す頃──足音の主、グレイとヴァイスは二人並んで、重たい鉄の扉の前に立っていた。
「──これからサボって、『監視してました』って後から上官に言うだけでもいいんだぜ、サトリ野郎。俺なら一人でも上手くやれる」
そっちの方がありがてぇしな、とグレイはぶっきらぼうに言う。
そんな彼に、前を歩くヴァイスは視線一つ彼にはやらない。
「そんな訳にはいかねえよ。お前は目を離したら何をするか分からないからな」
そのまま言葉を投げ、ヴァイスは返答の言葉も待たずに鉄の扉を押し開ける。少し古びてきているのか、扉は耳障りな音を立てた。反響が消え去った後の静寂を切り裂くように、ゆっくりと、それは開く。
そこに広がるのは、やけにがらんとした、寒々しい部屋。石で出来た、むき出しの壁と床もその演出に一役買っている。
そこには、中央に長机が一つと、その机に対面して座る女が一人。見える場所に目立った外傷はない、が──その顔色から、昨日の攻撃系能力所持者による尋問の様子は何となく察することが出来た。
しかし、彼女の瞳は未だ意志を持って煌々と輝いている。──これが、精神干渉系の能力を持つ二人が呼び出された所以だろう。
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紫清(プロフ) - 桐箪笥さん» なんですかねそれ尊すぎやしませんか？？ そしてそれを桐箪笥さんが書いてくれる、と……（控えろ） (2020年1月1日 0時) (
レス) id: 840643cfcd (このIDを非表示/違反報告)
桐箪笥(プロフ) - 紫清さん» なんだかその後に早朝、神社などに思った訪れて御籤を引いてみんなで甘酒でも呑むのかな…と想像してしまいました。ごめんなさい、つい…想像が止まらない… (2019年12月31日 23時) (レス) id: c5094549cd (このIDを非表示/違反報告)
紫清(プロフ) - 桐箪笥さん» グレイくんはそういう所Z要領良さそうだなと思いまして笑 私も、彼らの幸せそうな姿が書けて楽しかったです！ (2019年12月31日 22時) (レス) id: 840643cfcd (このIDを非表示/違反報告)
紫清(プロフ) - くろせさん» ありがとうございます！ 昇華隊の野郎共はいいですよね！！（負けじと大声） (2019年12月31日 22時) (レス) id: 840643cfcd (このIDを非表示/違反報告)
桐箪笥(プロフ) - グレイ…とことんやるだけやって責任放棄ですか、そうですか← 幸せそうなみんなが見れて感無量です！ (2019年12月31日 22時) (レス) id: c5094549cd (このIDを非表示/違反報告)
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