七瀬、FBIになる。10 ページ10
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翌朝。というか、一時間後。
降谷さんに体を揺すられ、起こされる。
いつの間にかソファに寝ていたようで、立ち上った後、まだちゃんと開いていない目を擦りながら、降谷さんについて行く。
必然的に目がいったテーブルには、美味しそうな朝食がズラリと並んでいた。
目を疑う光景に思わず、降谷さんの顔を見る。
いつ、寝てんのこの人。
ショートスリーパー過ぎやしないか。
「私が居なくても、ちゃんと寝てくださいね。」
「何故か俺がソファで、布団も敷かず床で寝ているAを運ぶことが無くなれば今よりも寝られそうだ。」
「ごめんなさい。」
やはり、降谷さんがソファまで運んでくれたのか。
それからすぐにけたたましいアラームの音が部屋中に鳴り響き、松田さんが私以上に眠そうな顔をしてやって来た。
寝ぼけたように私を抱きしめる。
「おはよ……」
「大丈夫ですか?病院に行きますか?」
「だって、一年も会えねえんだぜ?ちょっとでも、Aのにおいを嗅いでおこうと……」
「おい、松田。1秒以内に離れろ、飯抜くぞ。」
降谷さんにより、私は松田さんの重い体から解放される。
変態か!見ない間に変態になってしまったのか!
イケメンに抱きしめられて悪い気はしないが、たしか警視庁捜査一課の女刑事が松田さんに想いを寄せているとの事を風の噂に聞いたことを思い出し寒気がした。
女の嫉妬は怖いので、出来るだけ関わりたくない。
朝食を済まし、松田さんを見送り、今度は私が降谷さんに見送られる番となった。
あと、五分後には搭乗アナウンスが行なわれ、飛行機に乗る。
「一日に一回は連絡して来いよ。」
「降谷さんも忙しいですし、必ずは約束できませんが……」
「俺はお前が心配なんだ。ゼロの俺でも、さすがにアメリカにいるAを守ってやれない。」
昔、私の体に出来た肩口の銃創に手を滑らせ、降谷さんはいつもより弱々しい声で私に語りかけた。
人一倍、自分を追い込んでしまう降谷さんは5年前に作った私の傷を今でも気にしているらしい。
この傷は、降谷さんのせいじゃないのに。
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一(プロフ) - 坂竹会長さん» 七瀬ちゃんに質問ありがとうございます!キャラ設定載せるときに回答させてもらいますね!更新ガンバリます!! (2018年10月6日 19時) (レス) id: cd2af638b2 (このIDを非表示/違反報告)
一(プロフ) - 坂竹会長さん» ご指摘ありがとうございます!直させていただきました! (2018年10月6日 19時) (レス) id: cd2af638b2 (このIDを非表示/違反報告)
一(プロフ) - salomeさん» 降谷さん視点了解です!多分、番外編になると思いますが書かせて頂きます!ゼロの日常は全話は少し難しいかもしれませんが、いくつか書きますね!私もハロ大好きです!リクエストありがとうございます! (2018年10月6日 19時) (レス) id: cd2af638b2 (このIDを非表示/違反報告)
坂竹会長 - 七瀬ちゃんに質問です。 貴方は犬派?猫派?甘党?辛党?普通?です。 更新頑張ってください。ベルモット姉さんンンンンン”””””((殴り 失礼しました(笑) (2018年10月6日 17時) (レス) id: d6f7fc00e7 (このIDを非表示/違反報告)
坂竹会長 - ページ5名前変換なってないのではないのでしょうか?間違っていたらすみません。 失礼しました (2018年10月6日 6時) (レス) id: d6f7fc00e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:一 | 作者ホームページ:https://twitter.com/ninoma_e
作成日時:2018年9月16日 17時