全方位から狙われています。【名探偵コナン】

七瀬、FBIになる。９ ページ9

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「俺はAの見送りを元理事官から直々に頼まれているから、松田の分まで見送ってやるよ。」
「えっ、おじいちゃんが？」
「そうだ。元々俺はAを見送る予定で、丁度良かったから引き受けたんだ。」

私の祖父は元公安のトップ……理事官という役職に就いていた。
随分前に年で現役を引退しているが、今の公安でも私の祖父の名前を知らない者はいない。
引退しても尚、理事官の権力は存続中である。

「その為に、仕事も切り上げてきたしな。」

サラッとイケメン発言をする降谷さん。
最近、こちらに顔を出してこなかったのは明日を開けるために仕事をしていたからなのか……！
という事は、私がFBIに行くことは少し前から決まっていて、私が逃げ出さないようにギリギリになってから告げられた。
……やっぱり、クソじゃねえか公安！

この三人が揃ったら、議論したかったことがあったのを思い出し、口に出す。

「公安のブラック加減はどうにかならないものか。」

私がそう呟いた途端、仕事の愚痴が社畜３人の口からボロボロと出てき始めた。

このままでは、降谷さんも松田さんに加わって、ヤケ酒してしまうことが予想されたため、ヒートアップする前に私の家に行き、本日２度目の乾杯を交わした。

私もムカムカしてきたので、飲む予定は無かったのだが、度数が低いカルピス味のカクテルを飲むことにした。
仕事の愚痴と度々混じる思い出話は、延々と続き、３人とも徹夜明けだと言うのに５時前まで飲み明かしてしまった。

二人より酔いが回っていない私は、テーブルに広がるおびただしい数の空き缶を片づけ、降谷さんには悪いが明日仕事だという酒臭い松田さんを担ぎ上げ、ベッドに寝かせた。
酒豪が二人揃って、ヤケ酒をするとこんなにも部屋が荒れてしまうのか。

続いて、降谷さんを長いソファに寝かせた所で、私も眠くなってしまったが、布団を敷く気力がなく、床の上で毛布にくるまって寝てしまった。





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