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あの日の真実1 ページ26







まさか、こんなに早く話す日が来るとは思っていなかった。

つくづくこの女……七瀬Aには驚かされる。
驚異的な身体能力に、銃の扱いも上手い。
それに、先程の推理。相当、頭が切れるのだろう。

これらの申し分ない能力に加えて、この人当たりの良い性格だ。
公安でAを指名した時に、上層部の奴らが渋った理由がよく分かった。
まあ、FBIは一歩も譲らなかったが。

ホテルのAの部屋に入ったところで、俺は話すことにした。

「4年前にお前を撃ったのはこの俺だ。そして、お前が庇った男は黒の組織に関係している。」
「やっぱり、そうですか。」

表情を変えることなく、淡々と返事をするA。
Aが、意識的に男を庇ったとはいえ体に一生残るであろう傷を付けたのは紛れもない俺自身である。
24だったか。その辺の女は「嫁入り前の体が〜〜」と喚いてもおかしくない。

どうして、平気な顔をして居られる?

「……憎まないのか?俺を。」
「元々、彼を庇った私が間違いだったんですよ。結果的に出来たこの銃創は私のミス。赤井さんを憎む理由がどこにありますか?」

揺らぎない瞳が俺の目に映る。
肝が据わった女だと思った。
自分の感情は完全にシャットアウトして、冷静に物事を考えられる頭を持っている。
公安がありえないことだが、これは敵に回ったら相当怖いな。

「大した女だな。」
「まあ、公安職員ですから。」
「それだけじゃないだろう。」

俺にそう言われて、表情が固まるA。
Aは意外なことにも、思っていることが顔に出やすいようだ。
これぐらいの年になれば、他人に言いたくない過去が一つや二つ、あるだろう。
このまま根掘り葉掘り、聞いてやるのも悪くないが、故意に嫌われることはこちら側としてもしたくない為、やめておくことにした。

「その顔は、図星と言っているようなものだが?まあ、深くは聞かないから安心して良い。」
「……ありがとうございます。」
「女の身体に銃創を作ってしまったお詫びに、話せる範囲で質問に答えよう。黒の組織でも、俺に関してでも良い。」

そう聞いて、Aは頭を捻り出した。
どうやら、質問を考えているようだ。






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設定タグ:名探偵コナン , 逆ハー , 安室透   
作品ジャンル:アニメ
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(プロフ) - 坂竹会長さん» 七瀬ちゃんに質問ありがとうございます!キャラ設定載せるときに回答させてもらいますね!更新ガンバリます!! (2018年10月6日 19時) (レス) id: cd2af638b2 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 坂竹会長さん» ご指摘ありがとうございます!直させていただきました! (2018年10月6日 19時) (レス) id: cd2af638b2 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - salomeさん» 降谷さん視点了解です!多分、番外編になると思いますが書かせて頂きます!ゼロの日常は全話は少し難しいかもしれませんが、いくつか書きますね!私もハロ大好きです!リクエストありがとうございます! (2018年10月6日 19時) (レス) id: cd2af638b2 (このIDを非表示/違反報告)
坂竹会長 - 七瀬ちゃんに質問です。 貴方は犬派?猫派?甘党?辛党?普通?です。 更新頑張ってください。ベルモット姉さんンンンンン”””””((殴り 失礼しました(笑) (2018年10月6日 17時) (レス) id: d6f7fc00e7 (このIDを非表示/違反報告)
坂竹会長 - ページ5名前変換なってないのではないのでしょうか?間違っていたらすみません。 失礼しました (2018年10月6日 6時) (レス) id: d6f7fc00e7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作者ホームページ:https://twitter.com/ninoma_e  
作成日時:2018年9月16日 17時

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