検索窓
今日:1 hit、昨日:48 hit、合計:157,487 hit

ページ29

「……落ち着いたか?」
「…………はい」

先生は私を見つめた。
……優しい瞳だった。

「……もう大丈夫です。飲めます」
「色が嫌だったら、目を閉じて口に入れてしまえばいい」

言われた通りに目を閉じて、薬を青だと思い込んでみる。
……大丈夫だった。

「……飲めたな」

優しく頭を撫でられた。

私は先生に両腕を伸ばした。
先生は一瞬不思議そうな顔をして、その後目を細めて笑った。

「ハグか」
「……うん」

優しく、でも強く抱き締められる。
自分の心臓の音が聞こえた。

何故こんなことをしたのかは自分でもわからない。ただしたくなったのだ。

「A」

耳元で囁かれた甘い声に、一気に背中まで電流が流れたような感覚がする。

「……っはい」
「……はは、そういえば耳が弱かったな」

そうか。先生は私よりも私のことを知っているのか。
……これって危険な状況なのでは?

「こらこら、逃げるな」
「ちょ、まって、」

耳を優しく噛まれて、悲鳴をあげる。
……もちろん痛くはない。

そのまま耳をぺろりと舐められる。

「っあ、」

背中がぞくりとした。
両手で自分の口を塞ぐ。

くちゅ、と音がする。
脳みそまで侵食されそうな気持ちよさに身をよじった。

「っは、」
「……気持ちいいか?」

こくこくと頷くと、さらに耳の中に舌が入ってきて、腰がぞわぞわとした。

「っ!!、ひ、っぁあ、」

逃げたくなるような気持ちよさだ。

やっと先生が解放してくれた時、私は立ち上がれなかった。

切り傷→←薬



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (68 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
110人がお気に入り
設定タグ:医者 , ドS , 名前変換オリジナル , オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ステラ - 信じられないほどドキドキします(?)主さんの作品がめっっっちゃくちゃ好きです!!!最高です!!楽しみが増えました! (2022年6月4日 9時) (レス) @page50 id: 1d9e4d2339 (このIDを非表示/違反報告)
瀬央 - 続きが楽しみです! (2018年10月18日 23時) (レス) id: 7188a9c310 (このIDを非表示/違反報告)
ふーか(プロフ) - 前の作品から大好きです!!続き楽しみです! (2018年7月1日 17時) (レス) id: 7a5dbc0816 (このIDを非表示/違反報告)
タケノン(プロフ) - 猫ザクラさん» 飛び上がりましたか笑 ありがとうございます。これからもぜひ読んでくださると嬉しいです(  ̄▽ ̄) (2018年6月26日 22時) (レス) id: bf709e921d (このIDを非表示/違反報告)
タケノン(プロフ) - ハジメマシテさん» 様付けされるような者じゃないんで!!笑 書くのは楽しいので時間のある時にコツコツこそこそと……。 (2018年6月26日 22時) (レス) id: bf709e921d (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:タケノン | 作者ホームページ:http  
作成日時:2016年3月27日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。