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sideA
教員室には誰もいなくて、少し脱力してしまう。
まっちゃん探すのめんどくさいな……一箇所に止まっててよ……
窓の外に目をやれば、もう桜は満開に近い。
ちょっと気がはやいんじゃない?
入学式まで持つのかな、これ。
扉を引いて、ベランダに出てみれば、少し風が吹いて心地いい。
……来年の部長はやっぱり沖田か。
そりゃそうだよね、だって一年で一番強___
___ガララ。
背後で扉が開く音がして、振り返る。
少し息の上がった沖田がそこには立っていた。
状況がつかめないけど。
『沖___』
「___テメェに惚れてる。」
時が、止まった気がする。
桜だけに時間が流れて、はらはら花びらが舞い落ちていく。
『は……』
「テメェが俺のことを嫌ってようとどうしようもねェ。観念しろ。]
『どういうこと……』
沖田が、沖田が、
「テメェに惚れてるって言ってんでィ。」
……なにそれ。なんだそれ。
『……なんなのそれ……』
「諦めろィ。俺ァテメェを手放すつもりは___」
『違うわバカ!』
そうじゃない。そうじゃないの。
今まで散々回り道して、
ぶつかって、
いろんな人に迷惑かけて___
『このクソチワワ!』
ありったけの力で沖田に思いっきり抱きつく。
「あぶねェだろィ、このクソアマ!」
よろけた沖田が、私の背中に手をまわす。
顔を上げて、視線を合わせる。
さっきとは、全く違った世界で。
ぎゅっと、確かに結ばれる。
『……私も惚れてるんだよ、バカ。』
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とと - 最高でした!言葉に表せないくらいです。お疲れ様でした。番外編期待しちゃっていいですか? (2020年11月8日 1時) (レス) id: 204f45673b (このIDを非表示/違反報告)
ニコ(プロフ) - チノちゃんさん» ずっと待っていてくださったなんて、ありがとうございます、お待たせしてしまいましたね、、あと少しの間の更新も、よろしくお願いします! (2020年9月12日 10時) (レス) id: 03670ff2ec (このIDを非表示/違反報告)
ニコ(プロフ) - サクラさん» せっかくのコメントに直ぐにお返事出来ずすみません(*_*)ありがとうございます、励みになります、、!! (2020年9月12日 10時) (レス) id: 03670ff2ec (このIDを非表示/違反報告)
チノちゃん(プロフ) - きゃぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁあぁぁぁあついについに(泣)長かったここまで来るのにずっとずっと楽しみにしてましたァ(´TωT`)もう好きですぅぅぅ (2020年9月12日 8時) (レス) id: 5e7e485832 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - ずっと楽しみに読ませてもらってます!この作品大好きで更新楽しみにしてます! (2020年9月11日 20時) (レス) id: 319352fe0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ニコ | 作成日時:2020年9月3日 3時