青城三年、馬鹿五人

日常２２ ページ23

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長い高校生として最後の夏休みの殆どをバレーと勉強に費やし、私達は春高を迎えようとしていた。


何かに熱中している時ほど時間は早く進むもので、この春高が終われば私達はバレーぶで居られなくなる。その事がとても恐ろしく感じる。





青葉城西高校、対戦相手は烏野高校。


一度倒している相手とは言えど、やはり日向翔陽と影山のコンビネーションは驚異である。こちらにも京谷という新兵器は入っているものの、選手たちが緊張するのも無理無かった。





｢皆。試合にその緊張を持ってくつもりかい？｣





私が助けてやれるのは、せいぜい緊張をほぐしてやることくらい。私は、２週間前から地道に作ってきた必勝祈願のお守りを渡す。不器用なりに頑張ってみたのだ。






｢烏野には一度勝ってる。それに、君らは十分強い。｣





皆が私を見る。その青葉色のユニフォームが眩しくて、かっこいい。





｢＿＿＿大丈夫、ここは通過点だ。｣






私達には、まだ全国が待っている。ここらで緊張しちゃ居られない。








｢来栖の言う通りだな。｣


｢A、たまにはいいこというじゃん。｣


｢このブッサイクなお守りあるし大丈夫だな。｣


｢Aちゃんかっこいーー笑笑｣



｢岩泉以外、しばき回したろか。｣










もうそろそろ、試合開始時間が迫ってきた。


私は、四人と円陣を組む。






｢………徹、一、貴大、一静。｣






＿＿＿私がこの世で一番お前らを信じてる。







そんならしくない台詞を吐いて、私は彼らの背を押した。







日常｢青城三年、“バレー”馬鹿五人｣



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