アルコール【御影玲王】 ページ6
「飲みすぎだろ、あんた」
彼はうずくまる私にペットボトルを差し出す。
私は揺れる頭でそれを掴かみ、ぶっきらぼうに口を開いた。
「ほっといてよ」
彼は私の隣に腰を下ろして背中をさすった。
玲王は面倒見がいいから、頼んでないのにいつも介抱してくれる。
「しょうもねー男に持ち帰られたらどうすんだよ」
私はペットボトルのキャップを回すが、力の入らない手では空回りばかりでうまく開けれない。
「そうゆうのもあるかもね」
寂しさを埋めたくて、声を掛けられるままに知らない男に着いて行ったこともある。人肌恋しいのを埋めたいだけ。
酔って軽くなった口はよく動く。
彼は背中をさする手をピタリと止めた。
「ふざけんな」
低い声に少し驚いてゆっくりと顔を上げると、彼は思っていたよりもかなり恐い顔をしていた。
ペットボトルを私の手から雑に奪い、私が開けられなかったキャップを簡単に開けた。
「ありがとう」とペットボトルに手を伸ばすと、彼は私に手渡してはくれずに、自分で飲んだ
「‥んっ」
かと思えば彼の唇が触れた。顎に手が添えられ上を向かされる。
生温い液体が口に流れ込んでくる。
ごくりとそれを飲み込むと、彼の目が満足そうに微笑んだ。
しかし口は離してくれない。
「ふっ、‥ん、」
水分を求めて開いた隙間に舌を入れてくるから、私は苦しくなって口を逸らした。
「逃げんな」
後頭部が抑えられまた口を塞がれる。
アルコールが回った頭では、彼の意図が読めない。何も考えたくない。
「分かれよ、ばか」
耳元で悲しそうに彼の声が聞こえたが、分かりたくはなかった。
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八重桜(プロフ) - はじめまして、コメント失礼します。一つ一つのお話が素晴らしくて一気に読んでしまいました!これからも更新頑張ってください!応援しています! (4月20日 16時) (レス) id: abc3fec083 (このIDを非表示/違反報告)
Lynn - 雨海さん» Lynnです。今日も久々にこの短編集を見てます。内容的に最高すぎました!また更新されたら感想書きますんでそちらからもよろしくお願いします (3月10日 5時) (レス) @page27 id: b7c4ae609e (このIDを非表示/違反報告)
Lynn - 雨海さん» 久々ですが、Lynnです。作者さんに嬉しすぎって書いてもらってまで…。大好きなのは自分もです。なのでこれからもよろしくお願いします。また、新しくこの前頼んだリクのストーリー(絵心くんの)書けたら感想書きます (1月30日 19時) (レス) @page27 id: b7c4ae609e (このIDを非表示/違反報告)
雨海(プロフ) - Lynnさん» 承知しましたー!え、嬉しすぎる(〃ω〃)これからもどうぞよろしくお願いします〜♪ (1月18日 7時) (レス) id: d5df2c0ba3 (このIDを非表示/違反報告)
Lynn - 雨海さん» そちらからもそう書いてくれてありがとうございます。これからもそんな感じで絵心くんと夢主(自分)2人の喧嘩一つない甘すぎるストーリーをお願いします。(設定はお互い名前呼び、夢主は 〇〇よ。とかの口調で)。後…作者さんの事も大好きです (1月17日 21時) (レス) id: b7c4ae609e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雨海 | 作成日時:2023年3月17日 23時