【d!】ヘビースモーカーと嫌煙家【z/m】

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作業が煮詰まったからカフェスペースでコーヒー買ってタバコ吸いに行こうと席を立つ。
休憩時間でもないのにやけに人が多いなと思ったら出入り業者のイケメンカフェ店員さんがいた。イケメンの笑顔に普通に癒された。


カフェラテ片手に喫煙所に向かっていると来客対応から帰ったゾムくんに声をかけられた。


「先輩どこ行くん？」

「一服」

「あー。コーヒーなら一緒に思たけど一服はご一緒できへんわ」


眉をひそめるゾムくんの表情を見てなんとなく違和感を感じる。


「ゾムくんタバコ吸わないんだね」

「俺タバコ嫌いやねん」


隣を歩くゾムくんは俺いるとこで吸うなとは言わんけどな、と私の持っているカフェラテを奪う。奪ったカフェラテを一口飲んで甘、と零す。


私のなんですけどと言うと糖分摂取や、とカップを返される。


「あれ？でも前総務二課長と一緒に喫煙所入ってきたからてっきり平気なのかと」

「え、先輩覚えててくれたん？」


なぜか嬉しそうなゾムくんが可愛いなと思う。母性本能をくすぐるのプロか君は。


さっき私の感じた違和感の正体はこれだったらしい。タバコが嫌いだと言うゾムくんが喫煙所にいた事。
でも本人曰く、付き合いで喫煙所入ることもあるし別に目の前で吸われても何も言わんで、と言う。


私はそんな彼の言葉に嫌煙家の定義を見つめ直した。

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