# 23 ページ23
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「 あ … 中野さんや！」
心に穴がぽっかり空いたような 、そんな気分で
新しい席まで足を動かす 。
「 あ … 平野くん 」
ハスキーな声に呼び止められたと思ったら
その声の主は爽やかに笑う平野紫耀くんだった 。
紫「 もしかしてここなん？」
「 そう 、ここ 」
紫「 あ 、じゃあおれ前や！よろしく！」
そう言ってスッと敬礼のポーズを取る 。
… 廉の次は平野くん 。
それなら連続で廉がよかった 、って
思ってしまう私は本当に失礼だと思う 。
紫「 おれな 、中野さんと喋ったことないなー
ってこないだ考えてたんよね 」
「 … え？ 」
紫「 けど廉に中野さんのLINE教えてーって
言われて 、勝手にクラスのグループから探して
追加してもうた 。ごめんな？ 」
「 え 、そんなん 、謝らんくてええのに 」
… 平野くんとは今日初めて話したはず 。
だけどそうとは思えないくらい
彼は人の懐にすーっと入ってくる人で 。
廉とは違う優しさを持ってると思った 。
紫「 てか廉 、前俺の携帯で中野さんと
LINEしてへんかった？笑 」
「 あ … うん 、してた 笑 」
小声で平野くんが笑う 。
夏休みのときめきを思い出して
懐かしいなあ 、って廉をちらっと見ると
… ふと一瞬だけ 、目が合った気がした 。
、
始業式も終わり 、授業が始まる 。
廉と話さない時間が不思議だった 。
それだけ隣が当たり前になっていたことを
思い知る 。
先生「 ここがβで 、ここをγと置いて 〜 」
つまらなすぎて思わず頬杖 。
数学の先生は自分ワールドに入っちゃってるから
生徒がどんな授業態度でも全く気にしてない 。
後ろの特権で 、ぼーっと廉を見つめる 。
… 教室の窓のカーテンが揺れて
廉の黒髪を夏風が撫でて 。
２学期の廉は 、どこか大人の横顔だ 。
短くなった後ろ髪の襟足 。
… 気付かれないくらい 、髪を切ったんだね 。
しばらく見ない間
廉はどんな夏を過ごしたんだろう 。
また遠くから見るだけになるんだ … って
漠然とそう思いながら 、溜め息をついた 。
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二ノ瀬 ゆり - 廉くんめっちゃかっこよかったです！ (2018年11月23日 17時) (
レス) id: 66f23b398c (このIDを非表示/違反報告)
カティ(プロフ) - 面白かったです！夜更かしして一気読みしました〜！キュンキュンしましたよ！ (2018年2月17日 21時) (レス) id: 0319e8dbc2 (このIDを非表示/違反報告)
れんか - 最高です泣ううっ何回読んでもきゅんってなります。ほんまにありがとうございます！これからも更新楽しみにしてます！ (2016年8月31日 15時) (レス) id: 49f7691da1 (このIDを非表示/違反報告)
ぱるるん - とっても面白かったです(^^)23のページにAKBの言い訳Maybeの歌詞が書かれてたような…！イイ言葉ですよね(^^)これからも頑張って下さい (2016年5月20日 2時) (レス) id: 23adcb04fa (このIDを非表示/違反報告)
のん(プロフ) - 共感できる気持ちがたくさんあって、自分が恋していた時の気持ちが思い出されました！本当に面白かったです！ありがとうございます！！ (2016年5月15日 21時) (レス) id: bec4ad15d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なつめ
| 作成日時：2015年7月30日 0時
