好きになってしまった私 (ページ19)

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You side

辞めるのは迷惑かかるんじゃないかそう思ってたら謙杜が休部すればええんちゃう？って言ってくれて、少しの期間。怪我が治るまで、私の心が落ち着くまで休部しようと決めた。

『ごめんねありがと。』

「俺さ、好きな人おんねん。」

謙杜が下を向いて何か言ったと思ったらそんなことだった。

好きな人…いるのか…。

『そ、そうなんだ。』

「そいつ鈍感で。」

「いつもなんでもいいとかどうでもいいとかしか言わんくて、辛くても絶対に表に出さない。そんなやつなんよ。」

『えっ…??』

「最初一目惚れやった。めんどくさいとか言ってる割に誰もやらんようなごみ捨てとか黒板消しのクリーナー掃除とかしてて、ほんまは、誰かを困らせんようにそんなこと言ってるんやなって思った。」

「不器用やけど優しい人なんやって思った。」

「そんな所に惹かれたんよ。A。」

私の名前を呼ぶとこっちをじっと見てにっこりと笑った。

なんて言えば分からんくなって口をぽかんと開け謙杜を見てた。

「好きなんよ。Aが。」

『で、でもっ!!彼女おるやん…』

「あれ嘘やで。告白されて断ったらAの事好きなんバレて付き合わんとAに手出すって脅されて無理やり付き合っただけやねん。」

「Aが俺の事好きになったらこの関係は終わりってことになってるんよ。」

『そうなんだ。』

ちゃんと知ったのは初めてだった。麗華から聞いたのはただの噂だと思ってたし…。しかもその相手が私だったなんて考えもしなかった。

「ちゃんと加藤とは話してくる。だからそれまで待っててくれへん？」

『うん。謙杜ありがとう』