好きになってしまった私 (ページ18)

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You side

『部活…辞めようかなって…。』

私が言った一言に謙杜は何も言わなかった。

『顧問に言われたんだ。部活から遠いって。お前は逃げてるだけだって…。』

『迷惑っ…なんだって…泣』

先生の目が怖かった。

どうしても見れなくて、初めて辞めたいって思って、

何もかも辞めちゃいたいって思った。

『初めてっ…なの…辞めたいって思ったこと。』

『どんなに辛くても続けられたのに…今回は無理だったみたい…。』

「…頑張りすぎなんよ。」

謙杜が言った一言だった。

「なんて言うのが正解なんかそんなんわからへんけど、もう頑張んなくてええんちゃう？」

「もう十分やろ。一生懸命今まで頑張ってきたやん。」

「辞めたいならやめてええと思うで。Aの体調とか、精神的なことの方が大切やん？A自身が壊れてまうなら、辞めるべきやと思う。あんなことしか言えない人の元でプレーするべきじゃないと思うで??」

謙杜は私の目をしっかりと見て言ってくれた。

『初めて夢中になれたの。大好きだったんだけど。大好きなんだよ…でもっ…でも…今は…バレーから離れたい…。』

いいやん。って謙杜は笑いながら私の頭を撫でて言ってくれた。

謙杜が言ってくれた言葉一つ一つが胸にすぅーって入ってきて、楽になった。