【ハイキュー】俺らの柳本。【男主】

29. 誰？ ページ32

柳本side




「おっ、イケメン君の登場か」

『……誰っスか』

大浴場の扉を開けたらコッチに手を振る色男が。

「え、あー…こうすれば分かる？」

そう言うと、その人は前髪をカッコよく上げた。


『あ、黒尾さんですか？』

黒尾「せいかーい」

こっちおいで、と手招きされ
黒尾さんの所へと向かう。


黒尾「はー、ほっせぇー腰…」

『筋肉が付きにくいだけです！！』


俺、バカにされてんの…？

どんだけ頑張っても筋肉が付きにくいんだ！！

くそぅ…


『……黒尾さんは良いですよねー…』

恨めしそうに言って
黒尾さんの腹をペタペタと触ってみる。


黒尾「ンン''ッ…あのねーA…」

唸り声を上げたと思えば、
黒尾さんの腹を触っていた手を引っ張られた。


『えっと……』

黒尾「…あんまり触りすぎんなよ」


…その気になるから


近くなった距離に耳元でそう囁かれた。

それだけ言うと黒尾さんは大浴場を出て行った。




『………その気って何ですか…？』


熱くなった耳に吹きかけられた吐息の感覚が残ってて、

腰に触られた黒尾さんの手の感触さえも思い出してしまう。






西谷「あー！！A！先に行くなよー！」

『…え、あ、ゆぅ…』

西谷「どうした？ていうか、顔真っ赤だぞ？」

逆上せたか？

そう心配してくれる夕に曖昧な答えしか返せなかった。




うん！決して俺の顔が赤いのは
黒尾さんが原因ではないはずだ！！


そう思いたい……。

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