旅館と出会いと温泉と�� ページ29
修学旅行1日目にして、もうすでにこの疲労感…。
怒りの神威さんがデートの尾行をしたり、木刀振り回したり、何故かひっそりと荷物置き場に番傘が置いてあり、神威と星海坊主先生が一悶着起こしたり。
…これは疲れるわ、楽しかったけどさ。
「あー、いい湯だな」
ビバノン。
特に何も考えること無くバシャバシャと水面を叩いて見るも、露天風呂だからこそなのかもうもうと立ち上っている湯気が気管に入りかけただけだった。
タイミングが良かったのか、温泉には私1人だけで、心無しか少し寂しい。
今日1日静かな時間など無いに等しかっだけに落ち着く暇も無かったので、まぁ休憩出来ると思って有意義に過ごそう、うん。
そんな事を考えながらぶくぶくと顔の半分を湯船に沈めていると、ガラッと音がして露天風呂の入口が開いた。
「あれ、もしかしてセンセイアルか？」
「お？この独特のエセ中国語は！」
「センセイ！」
「神楽ちゃん！」
「「へーい！」」
バチッと微妙な音のしたハイタッチと一緒に向こう側の、女湯と男湯を仕切っている仕切りから鈍い激突音が聞こえた。
思わずハイタッチした手を合わせたまま神楽ちゃんと目を合わせてしまう。
…？
(なに今の)
(アッチって男湯ネ？)
(そうなの？ベタだねぇ)
(私の超グラマラスボディを拝もうって事アルか)
(グラマラス…)
少し声を潜めてコソコソと話してみたものの、先程とは違い水音すら聴こえない。
…逆に怪しい…けど、まぁ本当に覗かれてる訳では無いし、覗かれていてもどうにかなるし気にすることは無いと思いたいなぁ。
ちら、と神楽ちゃんの方を見れば、全身からぴりぴりとした雰囲気を醸し出していた。
そんな彼女に、曖昧な情報を伝えて更に怖がらせるのはあまり得策では無いだろう。
「…まあ、気にせずにいこうよ！せっかく神楽ちゃんと会えたんだから些細な事で潰したく無いしね」
「むぅ…センセイが言うなら…」
「うんうん」
渋々、といった様子だが考え直してくれたらしく構えていた桶を手放す神楽ちゃん。
ここでもしも男湯にいたのがウチの生徒であれば大問題になる所だった…まぁ捕まえて私から熱烈なお説教が待ってたけどね…。
「いやぁ、お兄ちゃんとは大違いだね…１回だけ交換しない？」
「神威の事アルか？」
神楽ちゃんが苦笑いをしながら首を傾げると同時に、仕切りの向こうからバシャバシャと争う様な音がした気がした。
…？？
まぁ、一々気にする事では無い…よね。
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じょうぎ - 楽しく読ませていただいています！更新頑張ってくたさい！ (2020年4月24日 17時) (
レス) id: 584ba0be0a (このIDを非表示/違反報告)
にわとり(作者) - 今日からちょこちょこ投稿したものの修正をして行きますので、ストーリー自体は変わりませんが、掛け合い等は変化していると思います。よろしければご覧ください…… 。 (2019年3月25日 16時) (レス) id: 3dc5cde6ef (このIDを非表示/違反報告)
にわとり(作者) - 紺１５さん» コメント有難うございます。面白いといっていただき、とても嬉しいです！なるべく早く更新していこうと思うので、よろしければご覧ください… (2018年12月18日 22時) (レス) id: 26755ac849 (このIDを非表示/違反報告)
紺１５ - 初コメ失礼します。とっても面白いです！更新がんばってください！応援してます。 (2018年12月17日 21時) (レス) id: 066ea7ef76 (このIDを非表示/違反報告)
にわとり(作者) - 幽銀さん» 是非とも拝見させて頂きます！ (2018年8月20日 10時) (レス) id: bc63f6c7e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にわとり | 作成日時：2017年12月27日 21時
