教師になったらヤンキー校配属になりました。

他校と生徒と生徒手帳 ページ16

何故か、可愛そうな人を見るような目で見られた私だったが、

夜兎校が見えはじめたあたりで神威とは、別々に学校に向かった。

見るからにヤンキー校っぽさをかもし出している勤務先を、ぼんやりと眺める。
…私の高校もヤンキー校だったけど、普通の生徒もいたな、そういや。

…と言っても、何人かだったので彼らからしたら居心地の悪い学校だったかな、と少し落ち込みながらも校舎内に入っていく。

「…外観を裏切らない校内だなー」
「何が？」
「…いや、だから……、っぎゃぁぁぁっ！？」

独り言のつもりで小さく呟いたはずの言葉に返答が返ってきて、思わず叫んでしまう。

思わず振り向くと、いつもどうりにこにこしながら手をヒラヒラと振ってる神威がいた。

「何、センセーそんなに驚かなくても」
「…一人で気が緩んでたんだよ、心臓縮む
わ！」
「酷いなぁ、せっかくあのハゲから伝言預かってきてあげたのに。」
「…星海坊主先生からの伝言？」

なんかあったっけ…と、少し考えこむと、どんどん悪い方向にしか、考えられなくなってくる。

元ヤンばれた…、あとは、警察に逮捕歴がある…とか…！

私の今までの行いが悪いとかはさておき、うんうんとうなっているのを、しばらく面白そうに眺めていた神威だったが、見かねたのか、答えてくれた。

「…センセーってホント何で教師になれたのか不思議だよ」
「…それは私が一番思ってる…」
「生徒手帳、直接銀魂校に届けてこいだってさ」

…なんだぁー、そんなことかー！
…ん！？

「…ねぇ、何で星海坊主先生って生徒手帳のこと知ってんの…？」
「知らない、俺も朝会ったらいきなり言われたんだけど」

「…」
「…」

一瞬、背筋が凍りました…。

「…ま、まぁ！星海坊主先生がそう言うのなら、いってくるよ…！」
「…はいはい」

幸い、校門近くで教えてもらったのでそのまま、神威に星海坊主先生からという地図をもらって銀魂高校へと向かっていった。


＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

「…ここかぁー」


太陽の光がさす、明るい校舎。

恐らく体育の授業中であろう校庭から響く元気な声。

…うちの高校と１８０°違う…！

いーなぁー、私もここに務めたかったなぁー！

新人教師の手に負える学校じゃないよ…アレ。

…でも、ココにも昨日みたいな生徒もいるんだよねぇー。

どこも見た目じゃないか…と思いながら、校舎内に足を踏み入れる。



が、





「あ、今朝の教師」
「あ、今朝の風紀委員」





…わぁー、なんかデジャブ…

他校と私と天然パーマ→←＊hit1000越え記念…

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す