意外？ ページ4
それからその日は特に事件もなく、あっというまに放課後になった。
「ありがとうございました。」
夕のよく通るが教室に響く。
一応HRのあいさつも学級委員の仕事。
朝は私、帰りは夕っていう感じで交互でやってるの。
HRが終わってみんなががやがやと立ち上がる中、私は一人目をつぶりながら大きく伸びをした。
んん〜！
今日も一日長かったなぁ。
最近暑いからなのか結構疲れることが多い。
そういうときは伸びをするとなんだか生き返ったような気分になるんだ。
ほとんど運動してなくてもこんなに疲れるのに…若武たち大変だろうなぁ。
そんなことを思いながら目を開けると目の前に透き通った大きな二つの目があった。
「ひゃぁ！？」
思わず変な声を出す。
「え、ちょ、そんなにびっくりする？」
笑いながらそういったのは夕。
もう！びっくりさせないでよね…
そういえば…
夕はここ数日、部活見学だの学校紹介だの放課後は忙しかったはず。
今日は違うのかな？
「なんかボーっとしてるから来た。」
そういってにっと笑う夕。
よく見るとやっぱりかっこいいなあ。
ぱっちりした黒目に長い睫毛。
奥二重なのに全く違和感ない…
ちょっとくしゃっとした髪は今時のおしゃれって感じがする。
薄めの唇も
そんなかっこいいのに性格も明るいときたらまあモテるよね…
そんなことをしみじみ思って夕を見つめているといきなりぼっと夕が赤くなった。
え、ええ？
なんでそこで赤く？
そう思ってると。
「…ごめん」
ちょっと小さい声で夕はそう口にした。
「だ、だってそんなかわ…なんでもない、女子に見つめられるとか…経験なさすぎて…」
変なやつみたいだよな、といい�茲に手を当てて冷ます姿はなんだか新鮮だった。
意外…
女子慣れしてるのかと思ってた。
積極的なのに。
ちょっと不思議に思いながらも
「ううん、私こそ勝手にじっとみちゃってごめん！翼にも色々そういうとこ注意されるんだけどね…」
と言った。
次の瞬間、夕がなにかを思い出したようにあ！っと呟く。
そしてそのままじっと考え込んでしまった。
「あの…どうかした？ 」
沈黙に耐えきれなくなって遠慮しがちに声をかける。
「あ、のさ…」
ゆっくり考えながら口を開く夕。
「もしかして彩って国語得意？」
え？
う、うん、得意だと思うけど…
「ならさ、俺に国語、教えてくれない？」
―――――
上杉奏
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 32人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「探偵チームKZ事件ノート」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
黒木玲奈(プロフ) - 夏蜜柑さん» そうですね、書いてるときも思うほどです。wありがとうございます！頑張ります！ (2018年8月25日 21時) (
レス) id: 267fae23b3 (このIDを非表示/違反報告)
夏蜜柑 - 上杉君カッコイイ アーヤ自分の気持ちに素直になって！と思っていました更新頑張ってください応援しています (2018年8月25日 20時) (レス) id: fa082eb104 (このIDを非表示/違反報告)
黒木玲奈(プロフ) - ＊ｓｕｚｕ＊さん» 楽しんでいただいてるようで、幸いです！ありがとうございます、作者一同頑張ります！これからも、どうぞ夏色をよろしくお願いします。 (2018年8月25日 11時) (レス) id: 267fae23b3 (このIDを非表示/違反報告)
＊ｓｕｚｕ＊ - すごくドキドキさせてくれるお話です！榛名くん, 上杉くんがカッコいい！これからの展開が楽しみです。まだまだ暑いですからお体に気をつけて更新頑張ってください。 (2018年8月23日 11時) (レス) id: a962bd5f54 (このIDを非表示/違反報告)
橘綾(プロフ) - 茉莉さん» コメントありがとうございます！そういっていただけて作者一同、大変うれしいです！皆様の期待に添えるよう、頑張ります！ (2018年8月11日 18時) (レス) id: 785a5fde57 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：上杉奏&美門智&橘綾&黒木玲奈 x他3人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/aishou_kz
作成日時：2018年4月10日 21時
