魔法がとけるKissの味 (ページ2)

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君に初めて出会った日、

僕は死にかけていた。

BH「寒い…さむぃ」

JD「…」

CY「ベク…ジョンデ…頑張ってぇ…」

俺たち3人は雪山でスキーをするために
人里離れた村に来ていた。

調子にのってママやパパ達と離れて
追いかけっこをしていたら足を
踏み外して見事に落ちた。

きっと今の身長なら楽々登れたけど
当時10歳。

デブデブに太っていた僕には不可能だった。

ベクとは幼なじみで一緒にスキーに来ていた。

彼もまた小さくて小柄な男の子だった。

ジョンデも幼なじみだったけど身体が弱くて今も倒れてしまっていた。

CY「。たすけてぇ…」((ボソッ

BH「…ぅぅ。」

だんだん体力も落ちてきて声も出なくなってきた。

ベクが隣でドサッと倒れた時、

CY「ベク…」

((ドサッ

僕も雪の中に倒れた。

人生はあっという間に終わった

最後だと感じたその時は明日があるかのように普通に瞼が重くなって自然と視界が暗くなった。

「…ーーー！。」

「ーーーー！！！」

遠くの方で誰かが話している声がして
僕は意識だけ取り戻した。

でも目は完全には開かなかったし
ぼやっとした視界の中でヒンヤリとした
手の感触が僕の頬を撫でた。

CY「…ぁ」

僕が覚えている彼女は
肌が真っ白で冷たくて黒い髪で綺麗な人。

『…気をつけて』

鈴のようにリンとした声が聞こえた後、
僕はまた夢の国へと飛び立った。