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Aは自分の頬に添えられていたヘチャンの手を取り、優しく握りながらまるでテンプレートな誉め言葉を次々と繰り出していく。
それがまるで機械のようだと眺めていれば、興が削がれたしいユタは動画を取るのを止めてしまった。
今はもう話を聞くのも止めたらしく「ジャニ、これうまいで」とオレにおかずを進めてくる。
対するヘチャンは感極まっているようで、元々かなり赤かった目を更に充血させ、相槌が段々ぐずぐずとした鼻声を混じらせた。
これ、オレ達も怒られないかな。マネヒョンに。
ヘチャンが嗚咽を零し出してもAの淡々とした口調は変わらない。
皿に盛りつけられたユタのおススメを食べながら聞き続け『どこかで既視感があるなぁ』と思って見ていると、音楽番組のMCと同じ口調だという事に気付いてしまった。
あのいかにも台本読みというか、そういう感じの。
いや、これは別にMC経験者であるドヨンやマークの悪口を言っているわけではない。
「これが、これが現実じゃないなんて……！ああっ、！！」
「夢やからなぁ」
「現実は残酷だよね」
「ううっ、ヌナ……」
「うん」
「だいすき……」
「ヘチャン、オレにはないんか？」
「う、うーん……」
「オレは遠慮しとくよ」
「じゃあ僕もいいです……」
「やからオレには？」
ユタの要求も虚しく、Aの手を握りしめながら謎の告白を繰り出すヘチャンはとうとう限界を迎えたらしい。
というよりもう完全に酒に飲まれている。
失意のままふらふらとソファに這い寄り、寝ているマークの上に覆い被さるように寝落ちしてしまった。
「私……」
「どうしたの？」
「普段からまあまあ褒めてると思うんですけど。ヘチャンの事」
「そうだねぇ」
「自覚ないのかなぁ」
「あるやろ。あったとしても、酔っぱらってる時は人恋しくなるもんなんやって」
「そうなの？」
「知らん。適当に言った」
「Aが飲んでる所、そういえば見た事ないね」
「お酒マズいんですもん。仕事で飲まなきゃいけないときはちゃんと飲みますよ」
「酔っても面白くはならんよな、日本名。別に強くもないけど」
「部屋にワインあるけどどう？」
「それならぶどうジュースが良いです」
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せの(プロフ) - よよさん» ありがとうございます！こちらこそたくさん読んでいただけてとっても嬉しいです！最後まであと少し頑張るのでよろしくお願いします〜！ (2021年3月15日 21時) (
レス) id: f4b310de98 (このIDを非表示/違反報告)
よよ - 終わっちゃうの寂しいですが、こんなに良い小説を長く書き続けてくださってありがとうございました。好きすぎて何回も読み返しています。最後まで応援しております！ (2021年3月15日 16時) (レス) id: 736e832086 (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - もさん» もさんありがとうございます〜！長かったようで短か……長い小説もやっと終わりを迎えられることが出来そうでうれしいです！☆ありがとうございます！がんばりま〜す！ (2021年3月15日 15時) (レス) id: 3487bfc826 (このIDを非表示/違反報告)
も(プロフ) - ついに次で最終章なんですね(;_;)凄く大好きな作品なので長かったような短かったような...という少ししんみりした気持ちです(;_;)☆を押すことしか出来ませんがNCTの紅一点、最後の最後まで応援してます！ (2021年3月15日 14時) (レス) id: 7e1d3bac26 (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - mmmabcさん» ありがとうございます！完結！燃え尽きたいです！ (2021年3月15日 8時) (レス) id: 3487bfc826 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：せの
| 作成日時：2021年2月1日 10時
