ラブリルブラ Ⅱ (ページ15)

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樹Side

ある日仕事を終えて帰宅すると、いつもなら自分の家に居るはずのAが俺の家にいた。
正直珍しすぎて驚くのも忘れるくらいだった。

樹｢Aなにやってんの？｣

『樹聞いてよ〜人狼さつのサービス終了しちゃう〜！！！！』

樹｢えっ、えっどういうこと？｣

『ほら、私がお兄ちゃんと活動してた時から1人で人狼やったりしてたんだよ！！』

樹｢う、うん｣

『やる場所がない！！！』

樹｢人狼を？｣

『うん！！！ない！！！！！』

アプリとかでもサービス終了することはあるけど、そんなに寂しいもんなのか？って正直思う。
でもAにとっては相当なことみたいでソファにうずくまってたからなぁ。

樹｢でも人狼以外最近やってない？｣

『それはそうだけどたまにやってるんだよ…？人集まるのは集まるんだけどさぁ、やっぱり配信者でやるのと視聴者さんとやるのも違うし色々あるんだよ』

樹「お、おう………」

『実際やるとなると1時間くらいはやるんだよ？そんなに出来るわけでもないからなーうーん！！！どうしよ！！！！』

珍しく自分の考えをまとめたくても上手くまとまらないAの姿を見ている気がする。いつもこんなになってないしなぁ…

樹「そんなに人狼やりたいならAが主催したら？その人狼なら自分もプレイヤーでできるんだよね？」

『……………そっか、自分で主催すればいいか！それならできるし！！』

樹「サービス終了ってことは、ゲーム出来る期間はまだあるならそれまでやるんだろうし」

『そう、だね。よっし、そうする！ありがとう！！』

そう言ってAは俺の家から自分の家に戻って行った。まるで嵐みたいに。

後日。

『そういや樹、この前人狼初めて主催したら皆にビックリされた』

樹「まじか。」

本当に主催してMVPまで取ったらしい。
俺の彼女、人狼そんなに強かったのか。

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