ラブリルブラ (ページ44)

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樹Side

『樹、良かったら今日の私の配信見てみない？』

なんでそんなことを言うんだろうか。
多分俺の事ももう飽きたんじゃないか、もうホストに通おうとしてたりとか俺がいない間に行ってたりするんじゃないかと嫌な考えしか過ぎらなかった。

『ほら座って座って〜』

樹「お、おう……」

『じゃあはじめるよー？』

俺自身があまりAの配信を見るわけじゃないから今日何をしてるかなんてそんなに気にしてなかった。
そして画面にはホストクラブ殺人事件なんて書いてる…………
もしかして、なんて考えているとAは話し始めた。

『今日マーダーミステリーっていうのをやってたのよ』

樹「えっ何それ？」

『パーティゲームみたいなものなんだけど、推理小説の登場人物になって殺人事件を解決するみたいなゲームなんだよね〜』

樹「えっじゃあこのミナトっていうのは？」

『今回やったキャラクターだよ〜私もロールプレイで、まぁお芝居的なことしたんだよね〜』

樹「え、他にもいるの？」

『ほらほら、それはここから聞いてれば分かる分かる〜』

Aからもも少し説明があったけど今回の題材がすごく面白かったから見やすかったんだと思う。
特にAの視点配信動画とかになるとAのやってるキャラクターに余計に感情輸入してしまう。

そんな時に出てきたんだ。

樹「えっもしかしてこれ？！」

『んふふ、そうなんだ〜最近めちゃくちゃ調べてみんなそれぞれでシャンパンコール作ったんだよねー』

樹「もしかして、俺それ聞いたってことか」

『そうそう、このシャンパンコール実はそれぞれで考えてくださいって言われたからやらなきゃいけなくて、それで気分を上げるためにシャンパン買ったんだよね』

樹「…………………………はぁ〜なんだそういうことかよ〜！！！」

『あはは！やっぱりか』

樹「俺もう、飽きられたのかAがホスト通いでもしてるのかと思って焦ってちゃったじゃん」

『勘違いが解けて良かったよ！』

それからも続きは一緒に見続けた。
Aがやってるからなのかわかんないけど気づけば夢中で見ていて終わったあと直ぐに感想を伝えた

『樹』

樹「なにA？」

『心配しなくても私はずっと樹に夢中だよ？』

あぁ、やっぱり俺はこのAという女の虜で一生叶わないんだろうなぁ。

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