キュウジュウキュウ チーノside ページ10
昨日、姉さんからメールが来た。
待ち望んだメールを開くと、やっぱりと言う内容が書かれていた。
叔父さんが姉さんを監 禁していた事、今まで助けを呼べなかった事、そして今は、ショッピ君の家に保護されていること
ショッピ君って所にも納得がいった。
俺が助けられなかったのはすっげえ悔しいけど、姉さんが無事なんやったらそれでええ
それを知った時は心底安堵した。
そして、期待も湧いた。
俺の大好きな姉さんの笑顔、穢を知らない、安心する優しい笑顔が、また見れるんじゃないかって
そんな淡い期待を抱いて、授業を受けた。
背の高い俺は、窓際の後ろの席、日の光がいつもより柔らかく感じたのは、きっと気のせい。
授業を受け終わって、重い鞄を持ちながら、生徒会室まで歩いた。
扉の前まで来て、中から声が聞こえる。
グルッペンさんたちだとすぐにわかった。
あと一人、聞き覚えのある美しい声
俺は目を見開いて扉を勢いよく開けた。
すると中には、驚いた顔の、姉さん達
「ね、姉さん!!?」
『チーノ君!久しぶり〜!』
望んでいた笑顔がそこにあった。
優しくて、綺麗に笑う姉さん、引き寄せられる様に俺は姉さんに抱きついた。
そしたら姉さんも、俺の背中を撫でてくれて、嬉しくて嬉しくて仕方がなくて
自然に笑みが溢れる。
「おかえり…姉さん…!!」
『ただいま!』
そう言って笑う姉さんは、世界一綺麗やった。
その日の夜、俺はショッピ君にメールを打った。
"姉さんの事、よろしくな。
俺はショッピ君応援するから"
短い内容は、すぐに画面に反映される。
返事を見まいと、画面を暗くさせた。
「文化祭なぁ…
チャンスやないの」
何のとは言わない
野暮ってもんやろ?
「またこの先生は…」
古典を担当する女性教師、恋愛事が好きな彼女が文化祭の項目に一つ付け足したのだ。
それに目を通しながら、どれだけの時間がかかるかを計算する。
人数と、発言時間
やって15分程度がギリギリだろう。
「へえ、楽しみやな
おもろい事言うてくれよ」
目を細める先に書かれたボールペンの繋げ字
告白大会
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サラミ - 一気読みさせていただきました!!最高です。ありがとうございました!! (2022年8月3日 10時) (
レス) @page30 id: 82adb6822c (このIDを非表示/違反報告)
ネミ - 読み終わった時めちゃくちゃ泣いました！本当に面白い作品をありがとうございます！弦生夏様のご活躍を願います！ (2021年8月27日 16時) (レス) id: 6a4c48ebc2 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - （続き）最高の時間でした。感謝してもしきれません。「視えてます」もこの作品の前に読みまして、間違いなく「勘違いすれ違い」が大好きになった原因は弥生夏様のお陰ですw 今後も応援させていただきます！最高の時間、ありがとうございました！ (2021年7月25日 19時) (レス) id: 9dbbda50e8 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - 読了しました！完結おめでとうございます！勘違いから生まれるすれ違いが毎回濃くて面白くて、かと思えば私に無い面白い考え方が幾つも出てきて、展開も最高で飽きず、最後まで楽しく読めました！個人的に、この作品のお陰で気付けた自分の気持ちも幾つかあり、（続く） (2021年7月25日 19時) (レス) id: 9dbbda50e8 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - 誤字の報告です。106の初めの方、「に聞くわない」じゃなく「気に食わない」じゃないですかね……？ (2021年7月25日 19時) (レス) id: 9dbbda50e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：弥生夏 | 作成日時：2020年6月1日 21時
