この少女、ドMにつき【wrwrd】3rd

キュウジュウロク ページ7

先生の衝撃の発言から一時間後、ショッピ君のお迎えが来て、お弁当と水筒を両手で持って、"いつも"の場所に向かった。

ショッピ君が言うには、まだ私が学校に来ている事を言っていないらしい。
私は皆に大丈夫だと言うメッセージしか伝えていないこと思い出した。

もしこのサプライズ状態であったら…きっと私はあの人たちの山に埋もれるだろう。
容易く想像がついた…。

行くのを少し躊躇ったが、ショッピ君の腕を引く力には勝てず引きずられた。

「じゃあちょっとここで待っててください。」

と言って購買の影に私をスタンバイさせ、ゾム達の所へ行った。

「あ!!ショッピ!!聞いたでお前Aと今一緒に住んでんやってな
手出すなよ?」

コネシマさんがショッピ君の背中を笑いながらビシバシと叩く。
ゾムはいいなぁーとか俺も一緒がええ、なんて可愛いことを言い始めた。

「でもほんま良かったわ見つかって」

「ほんまに!めっちゃ心配しとったわ!」

ロボロさんとシャオロンさんがそう言ってくれる。

「はよ来うへんかな…寂しいわぁ」

ゾムのその言葉に、隠れててはいられずに、影から出る。

みんな私に気づいてない

私はゾムの肩に手をポンッと置いて

『ぞーむ!』

笑って声をかけた。

「!?A!?え、嘘!?
Aー!!」

『わっ』

ゾムは私に飛び込んでくる。
ずっと運動をロクにしていなかった私は後ろに倒れてしまう。

けれどゾムは倒れそうになった私をいとも簡単に支えたのだ。

腰に回されている両手、ゾムは私の肩に顔を埋めて良かったと何度も呟く。

「ほんま良かった…無事で…」

そんなゾムの頭を私は撫で続ける。

「A来とったんか!!無事で良かったわ!
でも今度からはもっとはように助け求めや!
お前は俺の妹みたいなもんやねんから!!」

ニカッと太陽みたいに笑うコネシマさん

「え、やったら俺の妹にもなれや!
いつでも助けたる!」

力強く笑ってくれるシャオロンさん

「Aちゃん溜め込んだらあかんで?
コネさんみたいにこじらせてまう」

冗談を交えて注意を促してくれるロボロさん

「…今だけっすよ」

私を取られてむくれているショッピ君

私は自分の魅力がわかる。
ずっと言われてきたから、だからその魅力が嫌いだった。
私は人の気持ちに敏感で、自分の気持ちは抑え込んでた。

全部この人たちが助けてくれた。

世界で最高の仲間だ…!!!

『えへへ、みんなだいだい大好き!!』

私がそう笑うと、みんなも笑って返してくれる。

「俺も!」

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