じゅうきゅうわ 水視点 ページ20
ずっと彼奴等の様子がおかしいのは、女に無理やり行為を迫られたからだと思ってた。
でも、今ならわかる。
「…生徒会の人達って、可愛い子の集まりですか?」
妖艶な笑みを浮かべ、俺のことを可愛いと撫でてくる。
どこを撫でられると気持ちいいかわかっているような撫で方
「ん…やっ…めろ…やぁ…っ!」
どれだけ口で嫌がろうと、手を離してはくれない。多分、もっと撫でてほしいのをわかってるのだろう…
コネシマはちらりとAの方を見て、ビクリと肩を揺らす。
Aは久々の寝不足にいつもより瞼が開かず、細めた目でコネシマをひたすらに撫でている。
その撫で心地がいい為か少しばかり口角が上がっていて、さながら愛おしい物を見つめる王子の様な表情をしているのだ。
その表情に、コネシマはまた顔が熱くなるのを感じる。
「ぁ…え…っ?」
困惑するコネシマにAは笑った。
「可愛いですね…先輩?」
「ひ、ぁ…」
耳元で囁かれ耳まで赤くなる。
もうコネシマのHPは0だ。
「……これ授業遅れますね…そろそろ行きましょうか」
「っ…おん」
……これ食らったら…もう無理やん…!
服を着直し、さっき教えてもらった名前を思い出す。
Aはカバン背負って俺と反対方向へ行く、1年と2年、違うのは当たり前、でも去り際に、今度はちょっと雑目に頭を撫でられ、歩くその背を見送る。
もっと撫でてほしい、そう思うのは、恋でもなく、友情でもない。
Aは人の甘えたいと言う気持ちに漬け込むのが得意なんや
だから、依存する。
みんながみんな、Aに依存して離れられなくなる。
まるで彼女は麻薬の様だ。
生徒会室
「聞いてるん?シッマ」
「だ、いせんせ…」
「なんで一人で行ったん」
有無を言わせぬ声色
「ごめ、ん」
「…謝ってほしいんちゃうねん、何されたん?
顔真っ赤やし、ボタン掛け違えてるし、朝はちゃんとしとったやんな?」
「ちゃ、ちゃうねん!Aは…!」
彼女の事を名前で読んだ瞬間、鬱はゴミ箱を蹴り上げた。
ガンッと壁にぶつかる音にコネシマは反射で目を瞑る。そのまま胸ぐらを掴まれ、顔を覗き込まれる。
「お前もか、諭されてんちゃうぞお前…!
なあ、何されたん」
「大先生、コネさんが可哀想や。
離したって」
ロボロが俺と大先生の間に入ってくる。
胸ぐらから手を離され、バランスを崩し尻餅をついた。
「コネさんはもう近づくな」
ロボロは優しい声色で囁いた。
「あんさんは騙されとんねん」
1865人がお気に入り
「wrwrd」関連の作品
この作品が参加のイベント ( イベント作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まる(プロフ) - パスワード解放されてらっしゃる…!久々に見に来たら続編間近!!!嬉しすぎます!!パス、実はボードを見て以前試しましたが普通に開かず()なのでまた見られて嬉しいです!!更新楽しみにしています!!! (5月6日 13時) (レス) id: 33402943a7 (このIDを非表示/違反報告)
夜露姫(プロフ) - あああ好きですううううう……もう何もかもが好きです…更新楽しみにしてます!頑張ってください! (5月4日 23時) (レス) @page47 id: c00d592dea (このIDを非表示/違反報告)
ここなつぁ。 - 本当にもう好きです!天才かよ。動物も可愛いしd!の皆さんの反応もかわいくて本当にもう…。応援してます。頑張ってください! (5月4日 11時) (レス) @page45 id: e540fc95b9 (このIDを非表示/違反報告)
春嵐 - この作品すごい好きです!!毎日更新を楽しみにしてます!!応援しています!! (2022年12月18日 18時) (レス) id: 5a52c0f3ec (このIDを非表示/違反報告)
ビニール袋 - ぎゃあああああああああぎゃんかわああああああああああああ (2022年12月1日 18時) (レス) @page44 id: dc34629a9d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:弥生夏 x他1人 | 作成日時:2021年5月31日 23時