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ダイスキ_173* ページ36

彼side


Aの一瞬ためらった反応を僕は見逃さなかった。



僕だってできることならやりたくない、が、そうは言ってられない。
憂いなく心からAと笑いあえる未来のために。



僕は真剣なまなざしから変わって優しく微笑み、



彼「昨日はAを甘やかすって言っときながら結局できず終いだったから、今日こそは沢山甘やかしてあげる。だから今だけ頑張ろう。」



先ほどと同じ声のボリュームのままそっと耳打ちした。



笑顔で頷いた彼女を見て、そっとAから離れる。



「いくよ」と目で合図し、手を繋いで歩き出す。
登校の時とは違う、"握る"とは言えないような触れているだけといったほうが正しい手の繋ぎ方。



下駄箱の死角から出ると同時に二人から笑顔が消える。



颯翔の姿を捉え、僕は奴に気づいていないふりをするため、反対のほうを向く。



そしてそのまま2年と3年の教室に分かれる角まで行き、颯翔はそのまま自身の教室へと姿を消した。



颯翔の姿が見えなくなったのを確認し、Aが小さい声で「言われたとおり、うまくいった」と声を漏らした。



そしてつかの間の演技は終了したのだ。


.

.


問題が起こったのは昼休みだった。



颯翔が僕たちの教室にやってきたのだ。用があるのは僕ではなくAらしい。



朝の僕たちの雰囲気を感じ取り、Aに直接確認しに来たといったところだろう。



まさかここで来るとは予想外だが、あの演技がうまくいったと見ていい。



颯翔がAのそばまでやってきてなにか話している。



少し離れているため僕には内容は聞き取れない。そして、作戦があるため今ここで僕がAのもとに行くわけにはいかない。



Aが僕のほうを見た。少し不安そうな顔だったが、すぐに颯翔のほうに向きなおり二人で教室から出て行ってしまった。



まずいな。Aをどこへ連れて行く気だ。見つからないように後を追わないと。どこかの教室に入られてAの姿を直接確認できなくなるのは良くない。だが、たとえ見えなくてもどこにいるのか把握しているとしていないではまるで違う。



昼休みという時間のため廊下にはたくさんの生徒が出ているおかげで尾行はしやすい。



かろうじて見えるくらいの距離を保ちつつ後を追う。



しかし向かう先は人気(ひとけ)の全くない普段は使わない教室の方角。姿が完全に消えてからでないと追うのは難しい。



嫌な汗が出る。

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設定タグ:オリジナル , ヤンデレ , 相思相愛   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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天使系殿厨ちゃん(笑) - はい!頑張ります!!イラスト本当に本当にありがとうございました!!感謝です!! (2019年11月28日 15時) (レス) id: a7676729d0 (このIDを非表示/違反報告)
ねん@更新不定期(プロフ) - 天使系殿厨ちゃん(笑)さん» わわー!!遅くなってごめんなさい!テスト…そんな時期ですか!!頑張ってください!イラストお気に召されたかわかりませんが、リクエストありがとうございました! (2019年11月28日 12時) (レス) id: a8abc220a2 (このIDを非表示/違反報告)
天使系殿厨ちゃん(笑) - わーーー!可愛すぎた!!テスト勉強で全然読めてなくて、たまたま来てみたらまさかの!イラスト最高過ぎです!!ありがとうございます! (2019年11月24日 13時) (レス) id: a7676729d0 (このIDを非表示/違反報告)
ねん@更新不定期(プロフ) - 日名無 りんさん» お待たせしました!!拙いものですが読んで頂けて嬉しいです!いつも読んでくださっているお礼になったかは分かりませんが、宜しければ今後ともお付き合いくださると嬉しいです! (2019年11月23日 21時) (レス) id: a8abc220a2 (このIDを非表示/違反報告)
日名無 りん(プロフ) - うわあああ!!最&高です!ありがとうございます!ありがとうございます!!!奏斗君大好きだぁあああ! (2019年11月23日 17時) (レス) id: 0a69449343 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ねん | 作成日時:2017年12月8日 14時

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