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14. ページ15

『やーでも、お前。そろそろ眠いだろ』

「は、何言って______」

『って事で、また明日な』

そう言って友人に手を振る。眠いからなのかは知らんけど、さっきから力が弱くなってんだよな

例え俺の方が弱かったとしても、体格的には同じ奴だ、負ける筈がないし

『よし、行くか』

そう言うなり、男の拘束を振りほどいて腕を掴み、保健室へと向かった


ふと、帰り際に友人を見ると、何か考えている様子だった







「________で、なんのつもりだよ」






ベッドの上で不機嫌な表情を見せる男は、俺を睨む



『俺は別にお前とあいつの関係なんてどうでも良いと思ってんだけどさ』

「俺もお前の事どーでも良いし」


まぁそうだよな


『昨日俺が保健室居たの覚えてる?あれ、実はお前に用があったんだよ』

「………………しね」


軽く酷い暴言を吐くが、薄くとはいえ俺の首を裂いた男だ。マジで殺されても可笑しくないので一応距離はとっている


『でさ、話したい事があるんだけど、お前、嫌でも眠くなるだろ』


「しね」


『でも俺は全然眠れないの。眠いのに』


「しね」


『それがもー結構な死活問題でさ、お前がいっつも寝てるって聞いたから保健室来たんだけど』


「しね」


『なぁ、なんでそんなに眠れるの』


「うるさいな、しねよ」


『おれさ、もう限界なんだよ』


「しらねーよ、もうしゃべんなよ」


『眠くて眠くて、眠れなくて』


「るっさいなぁ、死ねってば」







『じゃあ、殺してよ』






そう言って、男の両腕を自分の首元へと持っていく


『もう疲れたんだ。早く寝たい、死んでもいいから。はやく』

「……………………」

『……………頼む』






「……………じゃあ、寝れば」


そう言うと、男は俺の首を引き寄せ、そのまま俺はベッドに倒れ込んだ


お前が俺を羨む様に、俺もお前が羨ましいよ






「寝たくないのに、眠くなるんだよ」


天井を見ながら男は言った


『眠れないより、眠れる方がずっと良いだろ』


精神は強い方だけど、それに体がついてこないんだ。だから俺は仕方なく心を折って、体と同じ歩幅になる事を選んだ


『なぁ、お前の名前って何』


そういえば、聞いたけど答えてくれないまま終わったんだっけ。それを思い出して俺は話した


沈黙が続く。やっぱり駄目か。まぁいいけど、少しだけ残念だ


そう思ったと同時に聞こえた男の声




「……………真白」


顔と一緒で、名前も綺麗な奴だ

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遊奈 - 最高!更新待ってます。頑張ってください。もう神作ですね。(語彙力が乏しくてすみません…) (2019年7月30日 22時) (レス) id: 7992c8abe9 (このIDを非表示/違反報告)
白餅はるた - コメントありがとうございます!更新遅くなりすみません (2019年6月2日 9時) (レス) id: 892c3855e3 (このIDを非表示/違反報告)
まこと - ストーリーがとても好みで、話の展開に惹かれる作品だと思います。更新頑張ってください。 (2019年3月10日 14時) (レス) id: fb4892608a (このIDを非表示/違反報告)
白餅はるた - 更新遅くなりすみません。コメントありがとうございます。白餅にとっては楽しんで読んでいただける読者様が神様ですので。これからも楽しんで頂けたら幸いです (2019年2月10日 0時) (レス) id: e79e389db8 (このIDを非表示/違反報告)
いぇすいぇす - なんでしょう そうですね控えめにいって神だと (2019年2月1日 17時) (レス) id: 078e36b697 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白餅はるた | 作成日時:2018年11月26日 9時

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