◇第陸話 ページ7
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非番だし、という事でゆっくりしようと縁側へ出る。
思いがけず先客が居て、内心ビビった。
ああ、そうか。女性隊員が導入されたんだったか。
「あ、ども」
「あぁ、はぁ」
「……山崎退です」
「……諏訪Aです」
なんだこのコミュ障感溢れる話し方は。いや、互いに。
「女性の隊員って大変そうですよね。やっぱ体力勝負な所ありますもん。まぁ所属にもよりますけど」
「第一部隊?らしいですよなんか。山崎さんは?」
「俺は監察なんで。第一部隊なら切り込みですし、大変ですね」
「まぁこれでも体力には自信がありますから。女だと思って侮らないで下さいね」
悪戯っぽく笑うAさんが可愛くて、ちょっと上の意図を感じた。女性隊員導入はやっぱりムサさの軽減も理由にあるんじゃないか。
「まぁそれもありますけど、やっぱ女の人っていうのは精神的な面もあるんじゃないんですかね」
「と言いますと?」
「ムサさの軽減とか……後イメージアップとか……隊長とか」
最後の1つは言うのを躊躇ったけれど、やはりこの人には知っていて欲しかった。
「隊長?総悟ですか?」
「はい。というか、やっぱり沖田隊長ってうちでも年下じゃないですか。でも隊長はなんか子供らしくないって言うか、どっかで無理してそうなんで怖くて。……隊長も、貴女になら甘えられるんじゃないかって。」
「そう、ですか。……因みに山崎さんはお幾つで……?」
「32です」
「!?」
なんか年齢言うと吃驚される事多いんだよなぁ。
最後に、捨て台詞のように付け加えた。
「お願いしますね。…………隊長の事」
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作者名:眠い人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/nemuihito71/
作成日時:2017年5月20日 2時