陶器人形とクイズと彼ら

何も知らない。　貴女side ページ28

明「それで？あんたはその人たちを信じてクイズなんちゃらに入ったってこと？」

恵「QuizKnockだよ明君。でもすごいね！Aちゃんも人気者の仲間入りだね！」

いつもみたいに4人で外のベンチで昼ご飯を食べる。
話題はやはり、自分のこと。

明「何？恵はそのなんとかノックのこと知ってんの？」

恵「なんでさっきから惜しい言い方をするの？まぁいいや！QuizKnockはね、クイズを作ったりしてるんだよ！」

随分ざっくりした説明だな。まぁでも昨日伊沢さんが言ってたことと合ってる。

恵「それとね！YouTubeに動画上げたりしてるよ！！」

塩「てことは Aも動画に出るってこと？」

思わずお茶をふきそうにになった。危ない。

『え？YouTube？なにそれ』

「えーーー！？知らないの！」と恵は目を丸くし、詳しく教えてくれた。
聞くと、QuizKnockは中高生を中心に人気を博しているチャンネルらしく、日々面白い自作クイズを楽しむ姿を公開しているらしい。

『そんなの知らなかった…クイズ作ってるだけだと思ってた…』

塩「伊沢さん策士だな。」

明「確かにA顔いいし、ファン増えるんじゃない?」

『ていうかなんで裕翔は伊沢さんの名前知ってんの？』
塩「当たり前だろ、東大王だぞ」

まさか伊沢さんのこと昨日まで知らなかったの自分だけ…？
それに恵の話からすればあそこにいた人も全員有名なんじゃ

すぐにlineの友達欄を見る。
まだ新しい友達の欄に渡辺先輩の名前がある。

明「何？Aったら早速連絡先交換してるの？昨日まで友達欄私らとおじさんしかいなかったのに」

『ちょ、のぞかないでよ』

恵「あー！これってこうちゃんさんだよね！一昨日まさか生で観れると思わなかったからなんか今でも余韻が…」

『そういえば、恵は知ってたのに何であんな態度先輩たちに取ったわけ？』

恵「だってそれは…Aちゃんが…何かに巻き込まれるのが…その…」

明「だぁぁぁっ！もうウジウジすんじゃないわよ！A！今日は事務所行くの？」

恵の言いかけた言葉は気になったけど、明によって阻止されてしまった。
というか、明さん。右手にもってるの明らかにメイクポーチですよね。

『一応話聞きに行くためにも行くけど…メイクはしないからね』

明「問答無用！！塩原！恵！Aの腕つかんで！」

塩「はいよー」
恵「う、うん！！」

さすがに男子2人に腕をつかまれたら逃げられない。
されるがまま自分の顔は明によって描かれていった。

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