第167夜 1番に ページ20
時代は繰り返す。
この事は必然的なのかもしれない。
約800年前、2人の王候補が互いに手を取り合い支え合ったように。
今度は次の代が。
手を取り合い生きているのだから…。
「ねぇ、やっぱり僕残るよ」
「駄目だ。お前は後方から俺達を守る役割だ」
「でも本拠地にセッタだけって大丈夫なの?」
決戦前夜。
失敗は許されない戦いが明日に迫ってきた。
僕達、七魔導士団は後方から援護。戦力を前衛のソロモンと後衛の僕で分散させる作戦なのだが…。
「残る!! 僕の隊員は貸し出すから。僕だけ残る!!」
「駄目だ!! 何度も言ってるだろ」
もうこんなやりとりを何十回も繰り返した。
けれど折れてはくれなくて。
分かってるよ、どれだけ我が儘な事言ってるのか。信頼を預けてくれてる人だっているから、裏切るわけにはいかないってことも。
「A、何がそんなに不満なんだ」
「不満じゃなくて…。嫌な感じがするんだよ」
ダビデと一足先に一線交えたからこそ言える。
「彼はもう、人間じゃない。何か崇高なものの近くの存在なんだよ」
「崇高なもの?」
「彼は確実に、僕の計算をぶち破ってきた。今回だってきっとそうだよ。裏をかいて何かしら仕掛けてくる…!!」
それに彼は言ったのだ。
『�爐泙伸甓颪�う、百戦錬磨のA』
この�爐泙伸瓩辰童斥奸７�のお父さんは僕達が生きて帰って来ることを予想してたんじゃないのかな?
レイメスが赤獅子のところから出てきて、僕らを助ける事まで見通して。
そんな先の未来なんて、人間だったら分かんないよ…。
「だから…、ね!!」
最後の一押しをしようとした矢先。
ソロモンにガッ!!と両手を捕まえられる。
「俺はお前に居てほしい。昔からいつも隣で戦ってきたお前にいてほしいんだ!! 本当は後衛じゃなく俺と前衛にいて欲しかった…」
「戦力は分散させなきゃ…。何かあったときに対処できるように」
優しい風が吹き抜ける。
あぁ、今日は涼しい夜だな…。
「大丈夫。何かあったら1番に助けてあげる」
「…」
「ソロモンの事、1番に守ってあげるから」
「俺も、すぐ助けに行くからな。7年前のようにはさせない」
手をほどき空を見上げれば。
何時もと変わらない月と星。
そしてさりげなく手を繋いでくるソロモン。
「A、好きだ。昔も今も、これから先も。何よりも好きだ」
「シバよりも?」
「あぁ」
「…、困ったなぁ〜」
戦え、戦え、戦え!!
そこに愛すべき者がいるのなら!!
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千年彗星(プロフ) - 夢雪さん» 読んでいただきありがとうございます! そして泣いてくださるなんて…! アルマトラン編を好きと言ってもらえて嬉しいです、ありがとうございます! (2018年3月25日 20時) (
レス) id: c15a2aa7e8 (このIDを非表示/違反報告)
夢雪 - 悲しすぎるです!(´；ω；｀)ｳｯ…すごく泣きました。無意識に気づいたら泣いてました。アルマトラン編私好きです。 (2018年3月25日 16時) (レス) id: a2e26e90a4 (このIDを非表示/違反報告)
千年彗星(プロフ) - ティナさん» だいぶ落ち着いてきました(*^^*) 声をかけてくださり感謝感謝です!! それに加え何回も見てくださってるとは…!! ゴールデンウィークあたりにはできると思うのでそれまで待っていてくださると嬉しいです(*^^*) (2017年4月28日 12時) (レス) id: 5483d583eb (このIDを非表示/違反報告)
ティナ(プロフ) - お久しぶりです！ 落ち着いてきましたか？ 何回も繰り返し見てます！ 更新楽しみにしてます！ (2017年4月27日 21時) (レス) id: c9a6aed029 (このIDを非表示/違反報告)
千年彗星(プロフ) - マロンクリームさん» コメントありがとうございます!! だんだん落ち着いてきたので更新もそろそろできると思います! これからもよろしくお願いします(*^^*) (2017年4月23日 0時) (レス) id: 5483d583eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：千年彗星 | 作成日時：2016年6月25日 22時
