第110夜 初恋ですか? ページ12
フォカロルに待つよう声を掛けると、ぴたっと歩みを止めた。
「シトラーに何か言う事あるんじゃないの?」
未だ後ろで半泣きのシトラー。全く!!女の子泣かせといてごめんなさいの一つも言えないのこの子は!!
数秒考える素振りを見せたあと、
「無事に帰れるようで良かった。また迷ったら俺の所にくるといい!!」
「ちげーだろ!!」
なんだったの、あの考える素振りは!!
たらしか!!お前あれだろ、女たらしだろ!!
「ちょっと、女の子に絡んでおいてそれはないでしょ!!」
「絡んだ?いえ、道に迷っているようだったので声を掛けただけですが」
、、、。
おーいおいおい。待て待て待て。
この短時間で凄い勘違いが起こってる気がするのは僕だけかな?ん?
「シトラー?あのー、あれ。絡まれたんじゃないのかな?」
「絡まれました〜!!大丈夫かって言われて…。うぅ。そしたら!!そしたら頬を撫でられて…。うわ〜ん!!A様〜!!」
はい。何となく分かった気がしまーす!!
フォカロルが善意で助けようとしたのはいいけど、やり方が女たらしすぎてシトラーが絡まれたと思った。以上!
「シトラー、彼は助けてくれようとしたんだって。やり方はあれだけど。お礼言おう?」
シトラーの涙を裾で拭いながら促す。
すると、小さな声で分かりましたとの声が。
「あの…。勘違いしてごめんなさい。それから…。えと…。ありがとうございました」
「偉い!!よしよししちゃう!!」
わしゃわしゃと頭を撫でると何時もの笑顔に戻るシトラー。
やっぱ女の子は笑顔が1番でしょ!!
「フォカロル、勘違いしてごめんね。助けてくれようとしてありがとう!!」
思わぬ優しさを見て笑みが零れるのが自分でも分かった。
一件落着したところで、ソロモン達と引き上げようとしたさなか…。
「あの!!名前は何と!!」
と、後方から彼の声。思い返せば僕の名前名乗ってなかったなぁ、うん。
「A」
「A…様、ですか。」
「そう、第7基地担当のA。これからよろしく!!」
そしてそのままこの場を後にした。
「さっすがA!!あんなすんなり治めるなんて私驚いちゃった!!ね、ソロモン!!」
「こういうことはお前に任せた方が早いな」
「まぁ、才能かな?おほほほ!!」
「うぜぇ〜」
「長!おーさっ!!」
「A様…」
「はは〜ん。さてはA様に惚れましたね?」
「美しい方だった…」
「そうですね!!笑みが可愛らしかったです!!もしや初恋ですか?」
「うるさいぞ!!」
297人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
千年彗星(プロフ) - 青鷺さん» コメントありがとうございます!! 小説共々、頑張っていくので今後ともよろしくお願いします(*^^*) (2016年6月28日 6時) (レス) id: 45d0ac0ce9 (このIDを非表示/違反報告)
千年彗星(プロフ) - マリーネさん» コメント感謝です(*^^*) 読者さまが楽しんでいただけたら幸いです! 今後ともよろしくお願いします!! (2016年6月28日 6時) (レス) id: 45d0ac0ce9 (このIDを非表示/違反報告)
青鷺(プロフ) - 千年彗星さん» 小説もだけど、受験頑張ってください!!!勉強?なにそれおいしいの? (2016年6月28日 6時) (レス) id: cb35208076 (このIDを非表示/違反報告)
マリーネ(プロフ) - むっか〜。シンドバッドむっか〜。 (2016年6月28日 4時) (レス) id: 252b10e98a (このIDを非表示/違反報告)
千年彗星(プロフ) - きゅーちゃんさん» 好きと言っていただきありがとうございます!! 今後ともこの小説をよろしくお願いします(*^^*) (2016年5月2日 17時) (レス) id: 113143dc1c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:千年彗星 | 作成日時:2015年8月1日 13時