第86夜 幕間 ページ37
神出鬼没な旅人。
その名を知らない者は数少ない。
紺色の髪と目。
低身長。
月をかたどった星の飾りの付いた杖。
この情報は、前々から徐々に世界で噂になっている。
そして何より世間で最も知れ渡っている噂。
�狄製亠緩廚蔑洪佑鷲垰弋弔陛朖�
そんな事が最近は噂となっている。
しかし、
神出鬼没なだけあって一定の場所に留まってはいないそうな…。
困っている人を助け姿を消す。
気の赴くまま世界を旅する。
それが、
神出鬼没な旅人と呼ばれる者の特徴だった。
『そんなあんたに頼みがある』
彼等がとても真剣な眼差しで言う。
あ〜。
こんなにも誰かの為に必死になる姿って、
僕やっぱり好きだなぁ…。
「駄目…かい?」
心配そうな顔で聞いてくる彼等。
駄目?そんな訳ない。
「誰も駄目なんて言ってないよ?」
「じゃあ!!」
「困ってるんでしょ?」
そう言うと同時に夕飯が目の前に出される。
うわ〜!!美味しそう!!
めっちゃいい匂いするし…!!
「お嬢ちゃんも食べな!!話は食べながらにしようぜ!!」
「じゃ…じゃあお言葉に甘えて」
目の前に置かれたスープを口に運ぶ。
!!! 何これ!!凄く美味しい!!
何か心が暖まる〜。
「美味しい〜!!」
「そりゃ良かったぜ!!そっちの猫ちゃんも食べな!!」
「ニャ〜!!」
目の前に出されたそれを美味しそうに舐めるクロ。
この美味しさ!!
ユナンにも食べさせてあげたいよ!!
他の料理も、
負けず劣らずでとても美味しいし!!
あー。美味しい。
天国だわ〜。
「主。頼みを聞かなくていいんですか?」
そんな時聞こえたシトラーの声。
んも〜。分かってるって!!
「それで、頼みって?」
そう言えば彼等の目が僕を捉え…、
「単刀直入に言うよ」
「うん」
「宮殿内に居るアリババって奴を救ってほしい」
「それは君達にメリットがあるから?」
「違う。大切な友人だからだよ」
「分かった。いいよ!!」
そうすると、こんな簡単に!?と、驚きの声を上げる2人。
「ほっ本当にやってくれるのかい?」
「出来る限りはね」
「ありがとうよ!!あんた!!」
そして嬉しそうに微笑み合う2人。
そんな、お礼なんていいのに。
だって自分達為なんかじゃなく、大切な友人の為の頼みなんだろ?
夜の闇が辺りを多い尽くす。
その闇は新たな物語へ向けての幕間だということを、この世界の誰も知らないのです。
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千年彗星 - 花臨さん» コメントありがとうございます(*^^*)進○の巨人にもそんなシーンがあるんでしょうか？よく知らないので時間の合間に読んでみようかと思います(*^^*) (2015年10月5日 0時) (
レス) id: c561c3ef2a (このIDを非表示/違反報告)
花臨 - 凄く面白いです！更新を毎日楽しみにしてます！ 89話「人間です」……進●の巨人ですかね(笑) (2015年10月4日 13時) (レス) id: 932ef91d5e (このIDを非表示/違反報告)
千年彗星 - 紅鈴さん» コメントありがとうございます！更新率遅くてごめんなさい！！そう言ってもらえるととても嬉しいです(*^^*)頑張ります！！ (2015年7月24日 21時) (レス) id: 81bd355fba (このIDを非表示/違反報告)
紅鈴(プロフ) - 千年彗星さん» いつも更新するのを待ってます！頑張って下さい！！v(*⌒0⌒)v頑張って♪ (2015年7月23日 21時) (レス) id: da4cbf1016 (このIDを非表示/違反報告)
千年彗星 - まめもちさん» コメントありがとうございます！なかなか更新できませんが精一杯尽くします！ (2015年7月19日 17時) (レス) id: 3062e15b98 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：千年彗星 | 作成日時：2015年2月3日 23時
