【マギ】神出鬼没なマギ2.〜王の器になるべき者〜

第54夜 それはほんの一瞬 ページ5

あれから散々お説教を受けた僕達…。



「いいえ。お説教を受けたのは主だけです」

「…。はい」



長い間正座してお説教を受けてたから、
さっきから足が痺れているわけで…。




あー。
いったいわー。
めっちゃピリピリしてるんだけど！！



なんて言う愚痴を心の中で呟いている内に、
どうやら話の展開が進んでいたようで…。




「じゃあね！シンドバッド！
僕達は今からマギ同士の話をしてくるからさ！」


「待てコラァ！」



アラジンを抱えながら飛ぶユナンはそう言うと、チラリ…と、
一瞬…。









ほんの一瞬、僕と目を合わせた。









あ…。









それに応えるように軽く微笑むと、
ふわりふわりと薄い金色の三つ編みを靡かせながら姿を消す。








すると、
途端に静かになるこの場内。







あ〜あ〜。
ユナンもアラジンと行っちゃったし…。


暇だな〜。
王国探索でもしようかな〜。





「王国探索ですか！いいですね！」

近くに居るシンドバッドさんに聞こえないよう小声で話し出すシトラー。





「では！王国探索に行くぞ〜！」



僕の小声の掛け声と共に
王国探索は始まった。









そう…。
始まったはずなのだ…。









「お嬢さん。少しお茶でも如何かな？」









この一言さえ無ければ…。

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