【マギ】神出鬼没なマギ2.〜王の器になるべき者〜

第68夜 南海生物と銀髪 ページ19

「クーロー！！何処いった〜！！」



あれからユナンを説得して外出許可を出して貰った僕。



「説得ではなく脅しでしたけどね」




『外出許可出してくれなかったら
魔法勝負してもらうからね！！！！』




え？脅しにならないでしょ…。
たかが魔法勝負じゃん？




「主と勝負なんて死ぬより恐ろしいと、
ウーゴ様から聞いたことがあります」

「何変な事吹き込んでんだ彼奴は…」



あ〜。ウーゴかぁ…。
元気にしてるかな？
懐かしいわー。
ウーゴをいじめてよく遊んだわ〜。



『ウーゴは一生彼女できないね！！』

『そっそんなこと…』

『一生』

『うぅ…』

『一生』

『うわ〜！！ソロモン！！
Aがいじめてくるよ！！』




で、その度にソロモンに怒らた僕。


「…チッ」

「主!?」


あっやば。
思い出したらイライラしてきたわー。




こんな時こそ戦ってスッキリしたいのに…。
あいにくユナンは不在だし。


「なんかさー。怪物がキシャーーーッ！！
とかないの〜？」


ドンドンドンドン！！！

ん？なんか太鼓の音聞こえるけど何？
どうしたの？


「お嬢ちゃん！！危ない！！」


あ？お嬢ちゃん？危ない？
じゃあ助けないと！！


「主のことですよ！！！」

「え？」


茜色に染まる地面が黒く大きい影に覆われる。



は？え？
なになに!?



影を辿るようにして後ろを向けば…、

「キシャーーーーーーッ！！」

と、僕に向けて威嚇してくる南海生物。



うわっ！！ちょっ！！
唾飛んできたわ！！！


「どうしてくれるのさ！！服！！」

「主！！
そんな事言ってる場合じゃないですよ！！」




あー。はいはい。
これ以上唾を飛ばされるのは嫌だからね。
魔装して終わらせよう！うん！！
これで少しはスッキリするだろうし！！


懐から金属器を取り出す。
よっし！！
ボコボコにしてやる！！


と、魔装仕掛けた時だった。



「嬢ちゃん！！危ない！！」

その声と同時に、

ドガッ！！

と誰かに飛び蹴りされる。



えぇ!?何してくれるのさ！！
さっきの拍子で金属器何処かに飛んでっちゃったんだけど!?



頭を抑えながら起き上がると、
何ともまぁ、綺麗に南海生物が解体されていた。


そして、国民に愛想良く手を振り、

「仲良く分けてくれよな！！」

なんて言ってる銀髪の人が、
僕を蹴った張本人と思われる。



そして近寄ってきたかと思ったら、

「危なかったな！！嬢ちゃん！！」






…。







君のほうが危ないよ…。

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