愛が故の人魚姫 ページ13
「あら、あなたは叫ばないのね…。私を捕まえようとしないし。珍しい人……キナイといっしょね」
驚かせてごめんなさい、と謝るその人魚に、私達は呆然と立ち尽くすことしかできなかった。
「キナイが来てくれたと思って、つい飛び出してしまったの」
キナイ？人の名前かな？
この人魚さんの名前はロミアというらしい。
海底王国で結婚を約束したキナイという人のことを待ち続けて、もうどれくらい経ったのかわからない。だけど、愛しているからこそいつまでも待てるのだと。
「旅人さん！…その、無理を承知でお願いがあります。キナイの様子を見てきてくれませんか！？彼に、何かあったのかもしれないと思うと夜も眠れなくて…」
……そっか。ロミアは恋人のことを待ち続けて、夜も眠れない日々を過ごしていたんだね。ベロニカがふと、ロミアに提案をした。
「ロミア！あなたの頼みを聞いてあげるから、なんとかしてあたしたちを海底王国まで連れて行ってくれない？」
すると、ロミアはぱっと明るい表情になり、胸の前で手を合わせた。
「はい！お安いご用です！あなた方の船を人魚に伝わる秘宝で海にもぐれるようにして差しあげます！」
「海底王国に行けばオーブの手がかりも掴めるかもしれないわ。やりましょう、イレブン？」
マルティナの質問に、イレブンはこくりと小さく頷いた。
「ありがとうございます！キナイの住んでいるナギムナー村ははるか東のホムスビ山地の海岸にあります」
そして、「キナイは荒波のように男らしく、潮風のように爽やかな漁師です！…あらやだ、私ったら……。キナイには、言わないでくださいねっ」と、恥ずかしそうに海の中へと潜っていった。
……しかし、私には嫌な予感がしてならない。
キナイは人間、ロミアは人魚…。時の感じ方すら種族によってはそもそも別物なのかもしれない。もし二人が再開できなかったとするのなら、彼女は私と同じ運命を………ううん、被害妄想はよくない。
さぁ、乗り上げた船も元に戻っているから
私も船に乗ろう……。
「随分青ざめてますね…？どこか具合でも悪いのですか？」
「調子悪くなったら逆に紅潮しちゃうよ！
……ふふっ、ありがとう。私は大丈夫だよ」
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リリィ - 続き気になります。続編をどうかお願いします！ (2019年1月11日 20時) (
レス) id: 401a5e74b1 (このIDを非表示/違反報告)
あいにゃん(｡ｰωｰ｡)(プロフ) - パイソンさん» うんっ…！！お婆ちゃんになっても！ずっと待ってる…！！← (2017年8月26日 15時) (レス) id: f3a61665cb (このIDを非表示/違反報告)
パイソン(プロフ) - ンもう、そうやってテンション上げさせるんだから。w待っててくだせえww (2017年8月26日 15時) (レス) id: dee72be6ca (このIDを非表示/違反報告)
あいにゃん(｡ｰωｰ｡)(プロフ) - パイソンさん» やだもうそんなこと言って上手いw期待して待ってるww (2017年8月26日 15時) (レス) id: f3a61665cb (このIDを非表示/違反報告)
パイソン(プロフ) - お世辞などではありませぬ。そんなことないですよ…ドがつくほどの下手っぴですw (2017年8月26日 15時) (レス) id: dee72be6ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あいにゃん(｡ｰωｰ｡) | 作成日時：2017年8月21日 18時
