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トリップ特典は38話目でした ページ47

どんどん、俺が崩れていく気がする。

それが、俺なのか、俺達なのかは知りたくもないが…。


織田「…殺したのか。」

太宰「生け捕りにしても、情報は引き出せないからね。…何しろ、奥歯に仕込んだ毒薬の味が大好きな連中なんだ。」


俺は治兄の後ろにいる。
銃を下ろし、表情を見ようとした。
作兄は、何処か納得のいかないような顔をしている。

殺しをしない理由は…覚えていないが、作兄は、優しい人…だから。
無闇に人を殺すのを良しと出来ないのだろう。

一方治兄の表情は、俺の前に立っているせいで、見えなかった。

声にも、全く…変化はなかった。

作兄の思いを知りながら、殺した俺は間違っていたのだろうか…。


「治兄…。」

太宰「大丈夫だ。
織田作もそんなつもりで云った訳じゃないんだろ?」


顔は見えないが何故か説得力のある一言だった。


太宰「けどね、相手は戦闘のプロだ。
いくら君でも、殺さないなんて無理だよ。」


それは、きっと、諦めに近い謝罪なのだと思った。
いくら友の頼みでも、無理なのだと…。

そして、殺すのは当たり前なのだと。


織田「…嗚呼、お前達が来なければ死んでいた。」


目を閉じて、いた。


太宰「…織田 作之助 何があろうと絶対に、人を殺さないと云う心情を持つ奇妙な、ポートマフィア。」


治兄は語る。
作兄の事を、客観的な第三者的な事を。


太宰「その面倒な信念のせいで、組織の内では使いパシリの様に扱われる。」


「あれだけの腕を持ちながら…」


織田「その手の苦情はもう、何万回も承っている。」


「…俺はいいと思うンだけどね…。
だって、その腕で助けられた人も多くないのだから。」


織田「…そうだと良いんだがな。」


だって、俺は助けられたからね。
それは変わりない事実さ。

まぁ、今はそんな綺麗事より、黒いお話をしなければならないのだけど…。

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ニコタイは単純おバカ(プロフ) - もちたぬきさん» いえいえ、宿題は覚えてる部分だけのだからもっとあったらごめんよ。゚ .(*`・∀・´*)゚ .゚ (2018年3月28日 12時) (レス) id: 3b443b51ba (このIDを非表示/違反報告)
もちたぬき - ニコタイ、お前なんていい奴なんだ・・・!宿題の件、有り難う('ω')ノ (2018年3月28日 10時) (レス) id: c83a6482c4 (このIDを非表示/違反報告)
ニコタイは毎日が寝不足(プロフ) - もちたぬきさん» そなんか、あ、宿題の範囲のはイメログにて(( (2018年3月27日 14時) (レス) id: 3b443b51ba (このIDを非表示/違反報告)
もちたぬき - あ、後宿題の場所が全然わからへんよぉ((パニック (2018年3月27日 11時) (レス) id: c83a6482c4 (このIDを非表示/違反報告)
もちたぬき - ニ、ニコタイ、今わいの小説がなんかおかしなことになっとるぅ((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル (2018年3月27日 11時) (レス) id: c83a6482c4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:カルー、ニコタイ x他1人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年2月24日 21時

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