第七訓 土方side ページ8
「いや〜Aちゃんのおかげよ〜!」
『そんな…私はただ兄上に弱音を吐いてしまっただけで…むしろこんなに直ぐに弱音を吐いてしまい情けないです…』
「何言ってんのよ〜‼Aちゃんのは弱音って言わないの!思って当然の事‼にしてもいいお兄さんだねぇ!」
『はい‼本当に兄上には頭が上がらないです…。まさか私の弱音をきいて女中に気遣い全員に緊急休暇を与えてくれるなんて…それにお給料は自分のポケットマネーで支払ってくれるとは…』
「本当にね〜。それに今回の事で家事の大変さを理解したって…掃除は隊士が当番制でする様にしてくれただけでなく私達の給料の賃上げも…本当に近藤さんにもAちゃんにも感謝だよ!」
『そんな…全部兄上のおかげですよ』
「もー謙虚なんだから‼」
だ、誰だアレェェェェ⁉総悟の始末書整理しすぎて頭がおかしくなったのか⁉何あの子⁉どこの子⁉あんないい子知らねぇぇ‼‼つーか今の会話、近藤さんがした事になってんの全部お前が言った事じゃね⁉
*
『何でも?それなら…まず、女中全員の給料の賃上げ。仕事に見合った分はいただきます。それから掃除。台所はまぁいいとして、トイレや風呂、道場、お前らが使う所は当番制でもいいからお前らがやれ。そして今回、急遽休みになった女中の分の給料はポケットマネーを使ってでも出せ。私のはいいから。最後に』
「まだあるの⁉」
『最後に、真選組と女中の組織分離。隊士は隊士。女中は女中として一組織になります。勿論やる事は基本今までと何ら変わらないけど、給料は隊士側、まぁ勲君からではなく女中頭の私が計算し配布します。これはもう決定事項だから要求というより報告』
「マジで!?」
*
有無を言わせぬ般若面で自分で言ってたろーが‼
何で全部近藤さんがしてた事になってんだ⁉つーかあんなに笑うのかあのおばちゃん‼
ん?アレ?何か見てね?
『…』
見てるゥゥゥ‼こっち見てるゥゥゥ‼
『(喋ったら殺すぞ)』
「Aちゃんどうかした?あ、もしかしてしんどくなっちゃった⁉あとはおばちゃんやっとくから休んでいいよ?」
『大丈夫です‼何か誰かに見られてた気がして…』
「あら!もうーAちゃん気をつけなよ?若いだけでも危ないのに可愛いんだから!」
『私なんか可愛くないですよ〜‼木山さん上手いんですから!』
目で殺すぞって言ってきたぞ…。
また問題児が……タ煙草吸お。
4人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作成日時:2020年8月25日 16時