うそつきだぁれ【青】 ページ31
人外パロシリーズ最後です
ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
「きんちゃん、」
「大丈夫。大丈夫だよ、A」
俺が守るから。
小さい頃からずっと彼、幼なじみのきんちゃんに守られてきた。
転んだとき、ほかの子に意地悪された時、失敗して落ち込んだ時。きんちゃんはいつも傍にいてくれた。
あたたかな手でわたしの頭を撫でて、大丈夫だよと安心させてくれた。
ある時この町に人狼が紛れ混んでいるという噂が出た。人狼は夜に人間を襲うと聞いてとても怖くなって、あまり外へ出れなくなった。そして日が経つにつれて人が段々減っていった。人狼が誰か分からない疑心暗鬼の中、それでも彼は私の傍にずっといてくれた。
「危ないから1人になっちゃダメだよ？」
「うん…でもきんちゃんは大丈夫？お外出て襲われたりしない？」
「俺は大丈夫だから。心配しないで」
そう言っていつものように優しく私の頭を撫でてくれた。きんちゃんと一緒ならどんな事があったって平気。幸せだなって、そう思えた。
だけど、そんな平和な時間はいつまでも続かなかった。
ガシャン！と玄関の方で大きな音がした。驚いて隣にいたきんちゃんにしがみついてしまう。きんちゃんは安心させるようにぽんぽんと私の頭を撫でてくれて、少し落ち着いた。
「ちょっと見てくるからAはここで待ってて」
「え、でも」
「大丈夫。こう見えても俺は強いから。ね？」
そう言って笑ったきんちゃんは「絶対に外に出ちゃ駄目だよ」と言い残して部屋を出ていってしまった。大丈夫かな、ただの風の音とか…だよね？
不安になりながらきんちゃんの帰りを待った。
しばらくするとガタ、と玄関から物音がした。私はきんちゃんが帰ってきた！と思いバタバタと玄関の方へと向かう。
「きんちゃん……！おかえりなさ、」
玄関にいたのは待ち望んだ彼の姿ではなく。
「まだ生きてる人間がいたのかｧ」
ぎらりとした目でこちらを見たのは、鋭い牙と爪を持ち頭には耳を生やした人狼であった。人は本当に驚くと何も出来ないらしい。私は驚きと恐怖でその場を動けないでいた。
「あ……、」
ゆらり、人狼が私の方へと近づく。
「……Aっ！」
狼の鋭い爪が私を切り裂こうとした瞬間、大好きな人の声が私の名前を叫んだ。
ぎゅっと守るように抱き締められる感覚がした後、ガキン！と嫌な音がした。
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ぽんこつらーめん(プロフ) - あいりすさん» コメントありがとうございます。励みになります。 (2023年4月16日 20時) (
レス) id: 458486b0e2 (このIDを非表示/違反報告)
あいりす(プロフ) - 最近とても更新してくれて嬉しいです！これからも頑張ってください!! (2023年4月14日 6時) (レス) id: 06d1bec9da (このIDを非表示/違反報告)
ぽんこつらーめん(プロフ) - あいりすさん» こちらが明記してなかったのですみません…。そのつもりでした。ただマフィアパロはいつか書きたいなとは思っていますのでもし時間ができれば頑張りますね。コメントありがとうございました。 (2023年2月18日 22時) (レス) id: 458486b0e2 (このIDを非表示/違反報告)
あいりす(プロフ) - ぽんこつらーめんさん» 何処かにかいていましたか!?そしたら申し訳無いです…。 (2023年2月18日 16時) (レス) id: 255513ac99 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんこつらーめん(プロフ) - あいりすさん» コメントありがとうございます。折角リクエスト頂いた所申し訳無いのですが一旦リクエストは1人1回までとさせて頂いております。申し訳ございません🙇 (2023年2月18日 15時) (レス) id: 458486b0e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽんこつらーめん | 作成日時：2022年12月31日 20時
