怪我の功名【青】 ページ16
学パロ
「あ、やば…」
「どうしたのー？」
「ジャージの上忘れた…」
体操着を入れている手提げの中を除くと、見事に半袖の体操着とジャージの下しか入っていなかった。流石にこの時期に半袖で体育は受けたくない。
「え、まじ？他のクラスの子に借りてきなよ。流石に寒いでしょ」
「うん…そうする」
幸いにもまだ多少時間があったため心当たりのあるクラスへと急ぐ。目的の教室へと辿り着くと丁度ドアの傍に友達がいたので助かったと思い声を掛けた。
「あれ、A。どしたー？」
「ごめん、ジャージの上持ってる？忘れちゃって…」
「あーごめん、丁度今持ってないわ……」
「え…あー、そっか……どうしよう」
申し訳無さそうに謝る友達に大丈夫と返す。しかし、このクラスに他に知り合いはいないし、もう1人心当たりのある友達は今日お休みだと聞いたので、どうしようと頭を悩ませていた時。
「Aさん、ジャージないの？」
「え、あ…」
「ごめん、話聞こえたから」
名前を呼ばれて振り返ると、少し眉を下げて笑うきんときくんの姿。彼とは同じ部活で、きんときくんは部員で私はマネージャー。ただ、私が消極的な部分もあってあまり多くは話したことがない。まぁ、話せない理由はそれだけじゃないんだけど……。
「よかったら俺の使っていいよ」
「へ！？」
「あ、まだ着てない洗いたてだから大丈夫！」
「や、その…それは大丈夫だけど。いいの？」
「うん。半袖は寒いでしょ？風邪ひくよ」
そう言ってきんときくんはロッカーからジャージを取り出すとはい、と私の前に差し出す。私は戸惑いつつもそれをおずおずと受け取った。
「ごめんね、ありがとう。洗って返すね」
「気にしなくていいのに」
そう言って笑うきんときくんにもう一度お礼を言って小走りで教室へと戻った。
……どうしよう、どうしよう。
私はその勢いのまま既に体操着に着替え終わって待ってくれていた友達に抱き着いた。
「おわ！？どした！？」
「やばい、わたし死んじゃうかもしれない」
「え、何？何があったの？」
だって、好きな人のジャージを着るなんて。耐えられる気がしないよ……。
その後友達によかったじゃん！とからかわれるわ、勇気を出してそっときんときくんのジャージに腕を通してみたら、サイズ全然違うな、とかきんときくんの匂いがするとかで全く授業に集中できなかった。
ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
これはきんさん視点も書きたい。
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ぽんこつらーめん(プロフ) - あいりすさん» コメントありがとうございます。励みになります。 (2023年4月16日 20時) (
レス) id: 458486b0e2 (このIDを非表示/違反報告)
あいりす(プロフ) - 最近とても更新してくれて嬉しいです！これからも頑張ってください!! (2023年4月14日 6時) (レス) id: 06d1bec9da (このIDを非表示/違反報告)
ぽんこつらーめん(プロフ) - あいりすさん» こちらが明記してなかったのですみません…。そのつもりでした。ただマフィアパロはいつか書きたいなとは思っていますのでもし時間ができれば頑張りますね。コメントありがとうございました。 (2023年2月18日 22時) (レス) id: 458486b0e2 (このIDを非表示/違反報告)
あいりす(プロフ) - ぽんこつらーめんさん» 何処かにかいていましたか!?そしたら申し訳無いです…。 (2023年2月18日 16時) (レス) id: 255513ac99 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんこつらーめん(プロフ) - あいりすさん» コメントありがとうございます。折角リクエスト頂いた所申し訳無いのですが一旦リクエストは1人1回までとさせて頂いております。申し訳ございません🙇 (2023年2月18日 15時) (レス) id: 458486b0e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽんこつらーめん | 作成日時：2022年12月31日 20時
