Neighbour -YS- 02

2-39.大丈夫-EH- ページ39

(EH)


聴こえてきた会話に、俺の警笛すら鳴らなかった。


……まるで未来が分かっていたかのように。


今のヒョンはもちろん、Aさんの表情にだって出ていた。


…好きだからこそ、敏感にそこは気づく。





ほんの少しでも望みがあるならと、
イロドリに通って、連絡をして、
今までとは違う関係になりたかったけれど。



心のどこかで、諦めもあって。



…しかも相手はイェソンヒョン。

ヒョンが前の恋愛から、
色恋に遠ざかっていたのは知っていたし、
ゆっくりゆっくり2人だけの感覚をつかんで歩んでいけるなら、




俺の出る幕はもうきっとないから。






出会うのが早かったのは俺だった。
でも早ければうまくいくわけではなくて。

違う出会いの形ならば……そう何度も何度も思った。




でも、きっとイェソンヒョンは、
俺と同じ形で出会っていたとしても、
新たな一歩を俺より先に踏み出せていただろうから。




YS「ヒョク、お前に話があ…」

EH「A…さんを、幸せにしろよ、ヒョン」

YS「ヒョク…」

EH「ヒョンじゃなきゃ、こんなに綺麗に諦めがつかないから。」




ありがとう。
必ず幸せにする。




そうまっすぐ俺に言うヒョン。



大丈夫。
ヒョンはきっとAさんを大切にしてくれる。

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