Episode2 -4 ページ10
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松本くんが頑張って注文してくれたメニューがテーブルに並ぶ。
仕事の話をしながら食事をすること十数分。
私はカルボナーラをまくフォークの手を止めた。
「瀬那先輩、もうごちそうさまっすか？」
「え、お前そんな小食だっけ」
「うーん、そういうわけじゃないんだけど…なんとなくもう食欲がないというか…」
カルボナーラはまだ半分弱残ってたけど、私はフォークを置いた。
「大野さんに悪いけど、ごちそうさまかな」
カルボナーラのお皿をよけてカフェオレを目の前まで引き寄せる。
「ま、疲れてんのかもな」
「っすね。ここのとこみんな忙しいですし。今日だって昼休憩気づかなかったくらいっすからね」
口々に言って、二人はまたご飯を口に入れる。
そうだよね、確かにここのとこ忙しいし、疲れてるのかも。
「あ、そうだ。ねぇ二人とも今夜って時間ある？」
「今夜？んー、俺はない。やりたいゲームがある」
「すいません瀬那先輩。今日はちょっと残ってやらなきゃいけないことが」
「そっか。じゃあいいや」
「なに、飲み？」
「そう。KIWIに行こうと思ってたから二人もどうかなって思ったんだけど」
「そうだったんすね。すみません、また今度ご一緒します」
「ううん、いいの。一人で行くから」
「お前こそそろそろ一緒に飲みに行くやつの一人や二人作ったらどうだ」
「一人でいいよ」
二宮くんの軽口に返事をしながら、それにKIWIに行けば櫻井くんがいるしなんて思いかけてちょっとだけ恥ずかしくなった。
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作者名：iCHiKA
| 作成日時：2020年1月24日 21時
