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Episode2 -3 ページ9
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席に座って二宮くんと二人カウンターの方を覗き見ると、カウンターの奥から出てきた小柄な女の子が可愛らしい笑顔を松本くんに向けているところだった。
「松本さん！いらっしゃいませ」
「あ、どうも…えっと……」
「ご注文お伺いします」
ニコニコと笑顔を向けられた松本くんが分かりやすくまごついているのを見届けて、私と二宮くんは顔を見合わせた。
「ありゃ、そうそう進展しそうにないな」
「そうだね、もうちょっと押せばいいのに」
「ああ見えて潤くんは奥手だからなー」
ニヤニヤと口元にいやらしい笑みを浮かべた二宮くんはとても楽しそうだ。
かくいう私も今はいない多江ちゃんも松本くんの一喜一憂を眺めるのが日課になりつつあるんだけどかわいそうなので本人には内緒。
バレてる気もするけど。
松本くんがいい人で良かったよね。
そんな大人げない先輩二人の後押しという名の無茶ぶりを受けてメニューを注文した松本くんは彼女に背を向けた途端わかりやすく息を吐き出した。
それを見た二宮くんがまた笑ったのを私は聞き逃さなかった。
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作者名：iCHiKA
| 作成日時：2020年1月24日 21時
