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Episode7 -3 ページ43
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私が気に入ったの気づいててくれたんだ。
そう思う気持ちと。
この間あんなことになったのに私を心配してくれたんだ、そう思う気持ちと。
胸の中が温かさでいっぱいになって、喉が詰まる。
「ありがとうございます……」
何とかその言葉を絞り出すと、相葉さんが同じ笑顔のまま「伝えておきます」と言ってくれた。
温かい気持ちのつまったカクテルに口を付けて、ふう…と息を吐き出す。
忙殺されていた体は自分が思っているより冷え切っていて、その温かさが全身にしみていった。
体と心が当時に温まったからか、この場にはいない櫻井くんの優しさに触れたからか、それともアルコールが入ったからか。
お店に他のお客さんがいないのをいいことに、気が付いたら私は相葉さん相手にこんなことを口走っていた。
「相葉さん、この世に魔法ってあると思いますか？」
「え？」
「魔法です。魔法使いが使うやつ。何でも願いが叶うとか……」
「そうですね……」
突拍子もない私の質問に相葉さんは嫌な顔一つせず付き合ってくれた。
「個人的には……俺はある派ですね」
「……どうしてですか？」
「だって、そういうのがあると思ったほうがワクワクするじゃないですか」
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作者名：iCHiKA
| 作成日時：2020年1月24日 21時
