ちびれんくん7

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海人side

「廉、公園の遊具は、濡れてるから歩くだけね？」

廉「あい！分かっちゃ！」


公園に入ってまず最初にそう廉に伝えると

いい子ちゃんな廉は分かった！と元気な返事が返ってくる。


「ありがとね。よし、ゆっくり歩こうか」

廉「あーい」


雨の所為で下がぬかるんでたりするから

しっかり廉と手を繋いで、公園の中を歩くことにした。





＊










＊






廉「綺麗なお花しゃん！」

「綺麗だね。何て言うお花だろうねぇ」

廉「んー……コシュモシュ」

「あぁー確かに、コスモスに似てるかもね」


廉ってほんと何でも詳しいよね。

なんかちびれんになってから更に詳しくなったというか

知識が広がった気がするんだよね。


廉「あい、間違ってりゅかも……」

「大丈夫だよ廉。コスモスだからさ」


そう言ってあげると嬉しそうな顔になった。





＊







＊







それからまたしばらく探索してたら

綺麗なお花とか綺麗な石とかを見つけて


廉は嬉しそうにそれをスーパーの袋に入れていく。


「廉、これ洗ったらまたあの宝箱に入れる？」

廉「あい！」


そう最近、廉は道に落ちてる

綺麗なものを集めて、宝箱と手書きで書かれたカンカンの中に入れてるの。


で、洗う前は土とか汚れが付いてるからって

スーパーの袋を岸くんから貰ってお散歩の時とか

お出かけの時は必ず持ってるんだよね。


なんかそんなところを見ると

潔癖なんだなぁって思うのと同時に

いろんなものがキラキラに見えてるのは小さい子らしいなって笑


「よし、あ、そこ滑るから気を付けてね？」

廉「あい！」


この公園結構デカくて階段とかがあるんだけど…

ここの階段、雨上がりとか冬は滑りやすくなってて

気を付けて降りないと怪我しちゃうからね


そう思って声を掛けながら慎重に降りる。


廉「うわ！」

「っ、危ないっ！………っ、」


廉が滑って、支えようと思ったら

俺も足を取られて一緒に転がり落ちた。


「っ…れん、大丈夫、」

廉「ッ、痛いッ」

「え、ちょ」


ぎゅっと腕の中に居た廉に視線を下げると

廉のおでこがぱっくり割れてて血がだらだらと流れてきてる。


慌てるけど、冷静に。冷静に。

って自分に言い聞かせながらポケットから

ハンカチを取り出して止血する。


何とか立ち上がると、自分の左足に激痛が走って

蹲りそうになるけど今は廉が最優先。

そう自分にまた言い聞かせて病院へ急ぐ。

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