2話 ページ3
「ポップコーンはやっぱりシェアだよね!Aが抹茶で俺は塩。2種類楽しめるなんて最高だよ!!」
「ふふ。それは良かった。はい、チケット買ってきたよ」
私達は違う味のポップコーンを買ってシェアをする。
理由は呂庵が言った通り。正直、私は別にシェアじゃなくていいけど、楽しそうな呂庵が可愛いから私もシェア派だと同意する
「流石A!かなり良い席取ってくれてる!!ありがと〜」
まるで天使のような笑顔を向ける呂庵。
この笑顔は私が守るわ
「まぁ今日は意外と空いていたから好きな席選べたの。運が良かったね」
「A大好き〜!!」
「ッはいはい、もうポップコーン持って抱きついてこようとするなんて危ないでしょ〜?」
大好き…幼馴染としてって分かってるけど、ついドキドキしてしまう。
あのまま抱きつかれてたら私の顔はきっと真っ赤になっていただろうから、こればかりは自分の反射神経に感謝するしかない。
「あはは、ごめんね。ポップコーン持ってること忘れてた!」
「ふふ。呂庵らしいね、そう言う所結構好きだよ」
あ、、嘘……す、好きって言っちゃった!?
…つい、流れでやってしまった。
「あ、性格がって意味だからね?」
「う、うん!分かってるよ〜」
良かった。呂庵が鈍感で助かった…これから映画観るのに気まずくなるのは嫌だからね。
それにしても、いつも言ってやるって覚悟した時には出来ないのに、望んでも無い時にポロッと口にするなんて我が口ながら意地悪だ
「それならいいの。ほら、早く行こう?」
クイッと呂庵の袖を引いて列に並ぶ。今日はいつもよりカップルが多い気がする。
少し気になってSNSを覗くと昨日から上映のホラー映画が最恐らしく、抱き着き不可避だと女性に受けてるよう。
「A〜何見てるの?」
「今やってるホラー映画がカップルに人気なんだって。まぁ私達みたいにホラー嫌いな人には関係ない話だね」
私のスマホを覗いて、その話題がホラーと聞いただけでサッと青くなる呂庵には一生無理な話。
「…怖いのはダメ、、」
そう言われギュッと握られた手は冷たくて、なんだか庇護欲が湧いてしまう。
「私も怖いのダメだからお揃いだよ」
少し微笑んでそう言うと、呂庵は安心した様な笑顔になって頷き私の手を握り直す
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なな - 呂庵くんの小説、とても嬉しいです!更新楽しみにしてます!! (2021年1月19日 15時) (レス) id: 476b0094a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Vanilla* | 作成日時:2021年1月13日 13時