初速がえげつない ページ4
丸山side
次の日俺たちの控え室に来たAちゃんは、実にあっけらかんというか昨日画面越しに見たのが嘘みたいに、
『お久しぶりです〜!これ地元のみかんです!あとこれが名物の…』
ドアが開いて俺らがおることを確認したや否や早速お得意の変わった差し入れをリュックから取り出して渡してくる。
呆気にとられているメンバーに対して
『いや〜あのCMが出るまではこちらにかえってきても誰にも会うなって言われてたものですから、もう2週間くらい暇で暇で…山下さんに意味もなく電話したりですね。でも、もう出てしまったのでこれで晴れて自由だ!と思いましたら、今度は山下さんから1人での外出は控えるように言われまして…もう私と山下さんはニコイチですよね〜〜…それでですね』
弾丸のように話すもんやから、全然話に入らずというか入れずにいると
村「ちょお最初からエンジンフルスロットルすぎるわ!いったん休憩せぇや」
痺れを切らした信ちゃんが止めにかかり、
『あ、すみません!もう早く挨拶に伺おうと思ってたくさん話を考えてたもんですから〜』
そう言いながらまた話し始めるもんやから
大「CMのあれはなんやったんや…」
『あれはまぁ…プロデューサーさんたちの腕によるものであって、あれは私であって私でないような……』
渋「何その歌詞に出てきそうなやつ。でもそんな気ぃしてきたわ、あれは詐欺や詐欺」
渋やんは半ば諦めたように肘をつきながらも、若干嬉しそうに見える
横「明日から俺らの冠の収録よな?」
『そうなんですよ〜!もうバッチリ予習してきました!』
錦「予習することそんなあらへんやろ』
『ありますよ〜!ボールの投げ方とか!』
安「そっちの予習なん笑」
『もちろん他のも予習しましたよ〜!あとインタビューも!』
一気に控え室が騒がしくなっているが、誰一人として嫌な顔をしとる人はおらへんかった。
なんだかんだで俺らは、
ずっとAちゃんが帰ってくるんを待ってたんやから。
そしてAちゃんが帰ってきたら1番に言おうとしてたことをやっと言える
「おかえりなさい」
『…そうでした!ただいまです!
またよろしくお願いします』
そう言った君は、
間違いなく俺らの好きになった人の
この上なく愛しい笑顔やった。
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るんば(プロフ) - みけねこさん» コメントありがとうございます〜!返信が遅くなってしまい、すみません>< 亀更新ではありますが、何卒最後までおつきあいいただけたら幸いです。 (2019年12月19日 20時) (レス) id: 68dc1c2eea (このIDを非表示/違反報告)
みけねこ(プロフ) - 更新ありがとうございます!大好きなお話なので、最後まで読ませてもらいます〜この先も楽しみ待ってます。 (2019年12月6日 0時) (レス) id: 5ac0d2c424 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:るんば | 作成日時:2019年12月5日 23時